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ソリッド・スネーク オタコン(MGS2) 雷電(MGS2)
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metal gear solid の用語辞典です。 みなさんで、用語辞典を完成させていってくださいヽ(^o^)丿
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■有人戦術装甲テウルギアとは■テウルギアの形状 ■テウルギアの飛行能力 ■テウルギアの種類について ■テウルギアの兵装と装甲■テウルギアの世界にはレーザー兵器について ■テウルギア全体の武装傾向 ■有人戦術装甲テウルギアとは 有人戦術装甲テウルギアは、企業標準歴230年代半ばにおいて、単独操縦においては最強とされる兵器。 多くは人型をしており、用途や操縦者の個性によって大きくフォルムを変える。 サイズにも個体差があり、10〜15m程度のものがほとんどで、それ以上のサイズになる事は稀。 平均的な戦闘能力は、企業標準歴230年代の量産型汎用兵器マゲイアを遥かに凌駕し、一機でマゲイアを多数含む戦闘大隊を壊滅に追い込んだ例も確認されている。 テウルギアはパーツの多くが三大企業それぞれの企画で設計されており、各企業によってまったく違う仕様の兵器である。装甲・兵装・外観どれをとっても共通点は少ない。 では、何をもってその兵器を「テウルギア」と定義するのか。 その答えは、機体を制御する疑似人格オペレーティグ・システム「レメゲトン」の搭載の有無に集約される。 「レメゲトン」については、該当ページを参照のこと。 ■テウルギアの形状 テウルギアは基本的には人型兵器である。 レメゲトンは機体を「自らの身体」と捉えて操作するので、人型の機体でより直感的な機体操作が可能となる。 ただし多脚型や車両型など例外も多い。 ■テウルギアの飛行能力 テウルギアは原則として陸上走行型である。 対空設備の発展により、戦闘領域では輸送機などの航空機の被撃墜率が高く、空対地攻撃は困難となっている。 そのためテウルギアも陸上を走行し、ブーストを用いた陸上走行と、ブーストを用いた限定的な三次元機動を想定されている。 ただし、中には空中戦を戦闘の主軸に据えた機体も存在し、限定的ながら空中で機動戦闘を展開するものもある。 ■テウルギアの種類について テウルギアの多くはワンオフ機である レメゲトンと操縦者による操作適性は千差万別であり、多くの企業やテウルゴスは、登場者にもっとも合った機体や装備を選択し、貴重な戦力であるテウルギアの戦闘力を最大限に発揮できるよう考慮している。 企業によっては画一フレームで量産する場合もあるが、多くはその後パイロットに合わせて武装などを変更する。 そのため、テウルギアは世界でもっとも多様性に溢れた戦闘兵器であり、同じ形のものはほとんど存在しない。専用武装や試験兵装なども多数存在する。 ■テウルギアの兵装と装甲 テウルギアの基準は「疑似人格OS・レメゲトン」を搭載しているか否かで判断されるため、兵装、装甲はおろか根本的な設計でさえ各企業や年代によって千差万別である。 しかし、総じて他の兵器より高水準になるのは、レメゲトンとそれに認証されたテウルゴスの絶対数が少ないという貴重性によるパーツの高性能化と、なによりそれを苦もなく制御するレメゲトンの処理性能による場合が多い。 特筆すべきはその拡張性で、落ちている他兵器の武装を拾って取り回す、などといった柔軟性はこのレメゲトンの性能でなければ不可能といわれる。 企業票巡歴230年代の技術であれば、標準的な人型テウルギアにはおおよそ4〜5種程度の装備が搭載可能であり、テウルゴスの適性とレメゲトンの相性によって選択される場合も多い。 銃器型兵装や搭載ミサイルなどはマゲイアや航空機のものを改造・流用する場合もあるが、企業に取って有用と判断された場合は専用兵装や新開発された特殊兵装が与えられる事も珍しくない。 「企業の技術力はテウルギアで測れ」と言われるほど、その機体は企業の技術力の結晶ともいえる。 テウルギアは貴重であり、高度な戦闘能力を求められる。多くの企業がマゲイア以上のコストをテウルギアの武装にかけ、また新技術を惜しみなく投入する。 ■テウルギアの世界にはレーザー兵器について 光学兵器は実用化されている。 テウルギアの世界では、多くの戦闘が兵器同士の白兵戦で行われるため、兵器が所持する中距離兵装の進歩が目覚ましい。 光学兵器もそのひとつで、レーザーライフルやエネルギーキャノン砲は高額ではあるが決して珍しい兵器ではない。また、多くの兵器がそれらにある程度耐える装甲も有している。 大型の要塞型兵器などの主砲級のレーザー砲の中には、テウルギアすらも破壊し得る強力なものも存在する。 ■テウルギア全体の武装傾向 多くのテウルギアは「対多数戦闘」を想定している。 戦場のほとんどはマゲイアや通常兵器が主力であり、テウルギアが多数投入される事態はあまりない。 そのためテウルギアの多くは「通常兵器を一機で蹂躙する」事態を想定しており、弾数などもそのように備えてある場合が多い。
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今までは俺が騙され続ける話だったのに、最近になって戦争モノになりやがったこの話も元に戻り、再び俺が騙される羽目になる。 さて、今回の黒幕は誰だろうか。当たった方には盛大な拍手を送ろうと思う。 午後七時三十五分。校庭にて。 ヘリコプターが着陸できる場所なんてあまり無い。ましてや街中となると、なおさらだ。 学校の校庭というのはヘリを着陸させるためではなく、賞品が貰えるわけでもなくただ筋肉痛になるために行われる体育祭のためにあるのだが、 ヘリが着陸できないわけじゃない。 大量の砂埃を巻き上げながら、ヘリコプターは着陸した。 ヘリから降りて、久しぶりの地面の感触を足で確かめる。 ……人間はやっぱり陸に住む動物だな。俺は空は好きじゃない。 校舎は電気がついていない。真っ暗だ。まあ七時なので当然と言えば当然か。 「で、どうするんだ? 朝倉を倒さなきゃならないんだろう?」 「彼女をここに誘き出す。襲撃があった際に一番安全な場所にいるのが望ましい」 「そこはどこだ?」 午後七時四十分。部室にて。 「結局ここかよ」 俺はいつもの席に座り、自分で淹れた少し熱めの静岡茶を飲んでいる。 長門はいつもの席に座って、ドアを見つめている。読書はしてない。 「朝倉はここに来るのか?」 長門は数ミクロンほど頷いた。 「どの位したら来るんだ?」 「来た」 ……未来形ではなく、現在完了形で答えてくれた。 慌てて窓の外を見るが、ブラックホークはいない。どこだ? 「彼を渡してもらおうかしら」 ……俺の後ろに居た。 急いで振り向くと、あのトラウマの微笑があった。 今回はブラックホークじゃないんだな。 「ヘリなんかで派手に来るよりもこっちのほうが手っ取り早いもの」 「彼は渡さない」 美少女二人が男の奪い合い。 そこに機関銃と自衛隊のブラックホークが無かったとしても、怖いのに変わりは無い。 ああ……漫画のようなシチュエーションは俺の人生において訪れることは無いのか? 戦争映画のようなシチュエーションはたくさんあったが……。 部屋が初めて朝倉に襲われたときのような狭苦しい空間へと変わっていく。トラウマだ。 「思念体からの離反は許されない」 「思念体? 今のあたしには思念体なんて関係ないわ! 神はこのあたし! 神であるあたしがこの世を統括しているの! 離反しているのはそっちでしょう! 神に逆らうなんて許されざる行為だわ! 神への冒涜よ! あたしが望めば思念体なんて存在そのものが消滅する。それでも抵抗するつもりなの? 彼をこちらに引き渡しなさい。」 最悪の状況だ。そもそもこいつは何がしたいんだ? こいつがしたい事さえわかれば、少しは抵抗できるかもしれない。 「……朝倉、俺を人質に取る理由は、俺がまだ神としての力を持っているから俺を監視する必要があるからだろ? じゃあ、これならどうだ?」 俺は長門のほうを向き、言った。 「長門、俺を殺せ! そうすれば、朝倉が俺を人質に取る理由が無くなる!」 「それはできない」 「いいから俺を殺せ!! 拳銃でも何でもいいから早く!!」 俺は長門の目を見た。……理解してくれ。 「……インターフェイスが、無許可で有機生命体を殺傷することは禁じられている。 だから――」 やった! 「あなたが自分の手で命を絶つべき」 長門は何も無いところから拳銃を取り出し、俺に手渡した。 よし、これでいい。 装弾数は六発。 スミス&ウェッソン社が1955年に開発した38口径のリボルバー、コンバットマグナムだ。 まさか一週間のうちに三回もこの銃を見る羽目になるとはな。 俺は銃口をこめかみに向けた。 「あなた……自分が何やってるかわかってるの?」 「十分わかってるつもりだが。俺は神としての力を持ってるんだから、 お前は俺を常に監視している必要がある。でも、俺が死ねばその必要は無くなるだろ?」 「……絶対にそれだけはさせないわ」 勝った。 「なんでだ? 俺を監視する必要がなくなるんだ。お前にとっても損は無いだろ? むしろプラスになるはずだ」 「いいからその銃を捨てなさいっ!!!」 朝倉の目が血走っている。こっちへ一歩足を踏み出した。 「それ以上動くな! このまま引き金を引くぞ!」 ああ……俺は何やってんだ? 自分で自分を人質に取ったのは生まれて初めてだ。 「あたしの夢を叶える為にはあなたの存在が必要不可欠なの! だからその銃を捨てて!」 やっぱり。 「なら尚更だな。それ以上近づけばお前の夢は永遠に叶わん」 朝倉は一歩後ろに下がった。 「なんで……あともう少し、あともう少しだったのに!」 俺は、初めて朝倉が涙を流したのを見た。おそらく長門も初めてだろう。 「あともう少しで、あたしの夢が叶ったの! 長門さんが邪魔しなければ、長門さんの邪魔さえなければ! あたしは好きな人と一生を共にできた! 幸せな生活を送ることができたの! でも長門さんがそれを邪魔したのよ! 長門さん! なんであなたはいつもいつも、あたしの幸せを奪っていくの!? ねぇ!? 聞いてるの!?」 「聞いている」 ……長門はこんなときでも変わらないな。 「確かにわたしはあなたの幸せを奪った。しかしそれは神以外の人間のため。 あなたの夢、あなたの幸せはあなたの利己主義でしかない。 あなたの夢のために、周りは大勢の損害を被ることになる。 神はこの世の人々のために、自分の幸せを犠牲にするもの。 あなたはそれをしなかった。あなたは神失格。あなたに神は勤まらない」 長門は二日前の俺と同じ台詞を言い、静かに朝倉に歩み寄った。 「あなたは夢を諦めるべき。世界のためにも、彼のためにも」 「嫌よ! あたしは諦めないわ!」 「彼はそれを望んでいない」 朝倉は大粒の涙を零しながら俺の目を見た。 十秒ほど俺の目を見つめ続け、そして部屋から飛び出していった。 朝倉が部屋から居なくなると、部室は元の空間に戻った。 「終わった。彼女が再びあなたを襲うことは無い」 ……これで良かったのだろうか。 非常に心が痛い。 誰にだって夢はある。 俺にだってあるさ。どんな夢かって? それは禁則事項だが、できるものなら叶えてみたいし、 叶うチャンスがあるとしたら俺は絶対にそのチャンスを逃さないだろうし、 チャンスを作るチャンスがあっても俺はそれを逃がさない。人間だったら皆そうだ。 長門も朝倉もインターフェイスとか言ってるが、人間と変わらない、感情を持った生き物なのだ。 だから朝倉は当たり前のことをした。ただそれだけのこと。 でも、神という地位に就かなければ叶わないものだったのだろうか。 神は世界のために自分の幸せを犠牲にしなければならない。 神は夢を叶えることが許されない。人間らしい感情がある者に神は勤まらないのだ。 このときの俺は重大なことを忘れていた。 朝比奈さんは? 午後八時十二分。長門のマンションにて。 朝比奈さんと別れたのは六時五十五分。かれこれ一時間十七分も経つのだ。 朝比奈さんを一秒でも忘れるとはあってはならないことなのだが、 ドッグファイトに巻き込まれたり朝倉の泣き顔を見たりといろいろ忙しかったので仕方ないかもしれない。 「元の時間帯に帰れないってことですか?」 「はぃ……」 まいったね。 朝比奈さんの上司の許可が降りなくて元の時間帯に戻れないそうだ。 「じゃあ……明日になるまで待つ、ということですか?」 「はぃ……」 はぁ……またか。 結局この日は長門に泊めさせてもらった。 なんかとてつもなく嫌な予感がするのは気のせいだろう。 二日目 午後四時半。学校にて。 「朝倉涼子が校内に潜んでいる」と長門が言ったのは昼過ぎだ。 俺と長門は急いで学校へ行き、朝倉退治をするのだった。 「で、どこにいるんだ?」 「文芸部室」 長門はレーダーでもついているのだろうか。どこにいても朝倉がわかるのだ。 朝倉レーダーはトコトコと部室へと向かっていった。その後についていく俺。 長門がドアを開くと、そこに居たのは朝倉じゃなかった。 皆さん、そこに誰がいたか予想していただきたい。絶対当たるから。 長門でもなければ古泉でもないし、朝比奈さんでもハルヒでも鶴屋さんでもない。 国木田でも谷口でもない。俺の妹でもないし、コンピ研の部長がそこにいたわけでもない。 絶対に、そこにいるはずのない人間がいたのだ。 「うぉっ!!」とその男は驚いて椅子から転げ落ちそうになる。 ……これは一体どういうことだ? その男は…… 俺だった。 どうして俺がそこにいるんだ? なんで朝倉がいないんだ? なんで俺が二人いるんだ? これは一体どういうことだ? 待てよ? 俺はこの時間帯の人間ではないんだ。 つまりこの時間帯には俺が三人存在しているということになる。 「なんで俺がいる」 「そりゃこっちの台詞だ! なんで俺がいるんだ!」 「長門、これは一体どういうことだ?」 「わからない」そこにいるもう一人の俺を見ながら長門は言った。 長門にもわからないんじゃ、俺にわかるわけがない。 小学生にフェルマーの最終定理を解けと言っているようなものだ。 俺はフェルマーの最終定理は解けないが、一次方程式なら簡単に解ける。 俺の目の前にいるのは俺の異時間同位体ではない。 もし異時間同位体なら、俺が来ることがわかっていて、驚くことはないはずだ。 じゃあ、誰なのか。それこそフェルマーの最終定理だ。解けん。だれかヒントをくれ。 「これはどういうことなんだ!? お前はどこからここに来たんだ!?」 「いつも通り家から登校してきただけだ!」 嘘だ。この時間帯の俺は職員室に呼び出されているはずだ。 「じゃあ、もう一人俺がいるってことか!? 誰か説明してくれ。頭がこんがらがりそうだ」 「俺も説明してもらいたいね」 ああ……ワケわからん。誰かこの状況を説明できる者はおらぬか! 誰か! 「お前は何処から来たんだ?」と「俺」 「今から二時間後から来た」 「俺」は大きく溜め息をつき、こう言った。 「また涼宮絡みか……」 わかった。こいつの正体が。 第六章 ~笑い、再び~
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分類 名称 ランク 用途 入手方法 備考 編集 武器 武幻 戦玉 都市 勝利報酬特殊報酬 箱 戦利品 編集 1 古い棒 ◇ ○ - - - 第一章/黄巾賊撃退戦 親衛隊(弓) 編集 黒鉄棒 ◆◇ ○ - - - 第三章/前線突破 卒伯(槍) 編集 鋼の延べ棒 ◆◆◇ ○ - - - 第四章/魏/宛城脱出戦 卒伯(弓), 補給兵配信/藍亭砦攻防戦 親衛隊(弓) 編集 白金の棒 ◆◆◆◇ ○ - - - 第四章/魏/赤壁の戦い 卒伯(弓)第五章/蜀/熱き血潮 兵卒(術)第五章/蜀/樊城の戦い 工兵, 猛虎戦車第五章/蜀/建業の戦い 兵卒(弓)第六章/黒き暴風 兵卒(弓)配信/V龍の炎陣 兵卒(弓), 卒伯(弓)配信/電撃戦 妖術編 光射砲 編集 仙界の棒 ◆◆◆◆◇ ○ - - - 第六章/幻惑の地 親衛隊(術)第六章/天頂の塔 兵卒(弓)配信/真・宛城脱出戦 連弩戦車, 猛虎戦車配信/真・江東平定戦 卒伯(弓), 工兵, 連弩戦車配信/真・江東平定戦 孫尚香 編集 2 真珠 ◆ - ○ - - 第一章/黄巾賊撃退戦 編集 黒真珠 ◆◆ - ○ ○ - 第二章/洛陽の戦い 編集 瑠璃 ◆◆◆ - ○ ○ - 第三章/速攻戦術第四章/魏/長坂の戦い第四章/呉/夏口の戦い第四章/蜀/長坂の戦い配信/藍亭砦攻防戦 第四章/魏/宛城脱出戦 独楽刃, 連弩戦車 編集 白銀の貝殻 ◆◆◆◆ - ○ ○ - 第五章/共通/鋼と炎第五章/魏/繰り返す機甲第五章/呉/二つの道第五章/蜀/熱き血潮第五章/蜀/夷陵の戦い 第五章/蜀/熱き血潮 猛虎戦車第五章/蜀/樊城の戦い 連弩戦車第六章/黒き暴風 猛虎戦車 編集 幻の柱石 ◆◆◆◆◆ - - ○ - 配信/激闘!氷辟邪 第六章/天頂の塔 独楽刃第六章/死龍封印戦 重弩砲配信/真・宛城脱出戦 独楽刃 編集 3 琥珀 ◆ - - ○ - 第二章/黄巾の残党 編集 翡翠 ◆◆ - - ○ - 第二章/郿城の戦い 編集 象牙 ◆◆◆ - ○ ○ - 第四章/魏/宛城脱出戦第四章/呉/劉表奇襲戦第四章/蜀/博望坡の戦い 第四章/魏/宛城脱出戦*1配信/電撃戦 計略編*1 第四章/魏/宛城脱出戦 猛虎戦車配信/電撃戦 計略編 徐庶 編集 黄金の牙 ◆◆◆◆ - - ○ - 第四章/呉/赤壁の戦い第四章/蜀/赤壁の戦い第六章/黒き暴風配信/電撃戦 妖術編 第四章/蜀/成都制圧戦 武装刀車第五章/蜀/樊城の戦い 猛虎戦車第五章/蜀/夷陵の戦い 投石戦車 編集 仙界の合金 ◆◆◆◆◆ - ○ ○ - 第六章/幻惑の地 雷晶機第六章/天頂の塔 独楽刃配信/真・宛城脱出戦 投石戦車配信/真・江東平定戦 独楽刃, 連弩戦車 編集 4 砂金 ◆ - - ○ - 第一章/黄巾砦攻防戦 編集 珊瑚 ◆◆ - - ○ - 第三章/前線突破 武装刀車 編集 黒珊瑚 ◆◆◆ - - ○ - 第四章/魏/博望坡の戦い第四章/呉/江東平定戦第四章/蜀/長坂の戦い配信/水没の城下町 第四章/魏/宛城脱出戦 投石戦車 編集 虹色の首飾り ◆◆◆◆ - - ○ - 第五章/呉/許昌の戦い第五章/蜀/許昌の戦い 第四章/蜀/成都制圧戦 独楽刃第五章/蜀/熱き血潮 独楽刃第五章/蜀/夷陵の戦い 独楽刃第六章/黒き暴風 独楽刃 編集 古代の腕輪 ◆◆◆◆◆ - - ○ - 第六章/幻惑の地 雷晶機, 親衛隊(術)第六章/天頂の塔 壁固定兵器配信/真・宛城脱出戦 連弩戦車配信/真・江東平定戦 武装刀車 編集 5 水晶片 ◆ - - ○ - 編集 白水晶 ◆◆ - - ○ - 編集 紫水晶 ◆◆◆ - - ○ - 第四章/魏/長坂の戦い配信/藍亭の戦い 第四章/魏/宛城脱出戦*1 配信/電撃戦 計略編 于禁 編集 黄水晶 ◆◆◆◆ - ○ ○ - 配信/電撃戦 妖術編 配信/電撃戦 妖術編 光射砲 編集 古代の水晶 ◆◆◆◆◆ - - ○ - 第六章/武幻螺旋 第六章/死龍封印戦 重弩砲配信/真・宛城脱出戦 猛虎戦車 編集 6 白虎の闘気 ◆◆◆◆◆ ○ ○ ○ - 配信/真・宛城脱出戦 第五章/蜀/建業の戦い 孫堅第六章/黒き暴風 高順配信/真・宛城脱出戦 太史慈 工房Max報酬 編集
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祐輝視点 飛龍「遂にこの日かやって来た!!」 ルイン カイト《五月蝿い》 祐輝「全くだ、赤点回避がギリギリで部活休んでまで予選を死ぬ気で勝ち抜いたんだからな。」 まぁ最も近くのカードショップのボーダーラインを超える闘いをしろってもんだったからな。 祐輝「俺は魔法禁止が効いたな。」 白雪「私なんか、同名カード禁止だったわよ。」 飛龍「俺はノーダメージクリアだったな。」 ルイン(私は出番無しだったし。) カイト(俺は関係なかったな…) 祐輝「まぁ、今日から八人でのトーナメントだからな。気ぃ引き締めてくぜ。」 飛龍「おう!!」 会場選手控え室… 祐輝「組み合わせの発表は十分後か…」 寝るかな…… ルイン(楽しめそうね。) 部屋の真ん中で大層くつろぎきった体制でルインが声を掛ける。 祐輝「勝つぜ俺は…」 ルイン(そう来なくっちゃ。) 放送《朝丘白雪選手・虚西魅月選手、今から五分後にデュエルが決定しました。 時間までに準備を終えてデュエル場までお越し下さい。》 祐輝「声位掛けてやるか。」 ルイン(頑張って欲しいわね。) 祐輝「ああ……」 デュエル場前 白雪「じゃあ、行って来るね。」 祐輝「頑張れよ。」 白雪「うん!」 そう言ってデュエル場へ入る。 選手専用観覧席…… 祐輝「へぇ……」 飛龍「あっ!!」 南師「ん…?あっ!!」 よく見なくても見た顔が数人居る 飛龍「虚西さんの名前を聞いた時も驚いたけどまさかアンタまで居たとは。」 祐輝「あの時あのタイミング、あの場所でデッキをいじってたからそうだと思ったがな。」 南師「まあな、予選のノーダメージクリアが楽だったからなんだがな。」 飛龍「マジかよ…」 そういえばコイツは苦戦してたな…それと、 祐輝「よう。」 ????「お前…!!祐輝かっ!」 祐輝「随分久しぶりだな紫導。三年ぶりか?」 紫導「先月で四年だよ…まあ約束通り来たな…」 祐輝「…………」 四年前の約束…大きな舞台でいつか闘うという契り。 祐輝「始まるみたいだぜ。」 デュエル場で白雪と虚西が映し出される。 実況中継《先行は朝丘選手!デュエル開始ィィ!!》 白雪「あたしのターン!ドロー!あたしはカードを二枚伏せモンスターをセットしターンエンド!」 白雪場 伏せ二枚 モンスター→裏守備 手札三枚 虚西場 カードなし 手札五枚 虚西「行くわよ!私のターン!ドロー!」 さてどっちが勝つかな… 虚西「私は《ヴァニティーナイツ星4ATK1700DEF1500》を召喚!バトルよ!」 《虚無の斬撃》 ヴァニティー= 氷結界の番兵= 虚西LP8000→7700 虚西「守備力2000か、カードを二枚伏せターンエンドよ。」 白雪場 伏せ二枚 番兵→守備 手札三枚 虚西場 伏せ二枚 ナイツ→攻撃 手札三枚 祐輝「出だしはいいな。」 飛龍「頑張れぇ!!」 白雪「あたしのターン!ドロー!フィールド魔法《氷結界》発動! この効果で手札の氷結界モンスターはレベルが一つ下がるわ! 更に《氷結界の騎士セイバー》を召喚!更にセイバーの効果でドローして、攻撃!」 《ブリザード・ディバイト》 ナイツ× セイバー○ 虚西LP7700→7300 白雪「番兵の効果発動!氷結界モンスターが相手にダメージを与えた時カードをドロー出来る。」 虚西「甘いわよ…まず、攻撃表示のナイツの破壊によりセイバーを破壊し リバースカード《天罰》番兵の効果を無効にし破壊。」 白雪「む~…」 虚西「いいかしら?カウンターが発動に成功したから手札から 《冥王竜ヴァンダルギオン星8ATK2800DEF2500》を特殊召喚!効果で墓地からナイツを蘇生するわ。」 白雪「あ~キツいわね~ターンエンドよ。」 白雪場 伏せ二枚 手札二枚 虚西場 伏せ一枚 冥王竜→攻撃 ナイツ→攻撃 手札二枚 虚西「私のターン!ドロー!ナイツの攻撃。」 《虚無の斬撃》 白雪LP8000→6300 白雪「リバースカード《守護神の氷柱》発動! この効果でエンド時までダイレクトで受けたダメージと同じ値の攻守力を持った氷柱トークンを一体特殊召喚!」 虚西「攻撃は通らないわね…モンスターをセットしターンエンドよ。」 白雪場 伏せ一枚 モンスターなし 手札二枚 虚西場 伏せ一枚 冥王竜→攻撃 ナイツ→攻撃 モンスター→裏守備 手札二枚 白雪「あたしのターン!ドロー!モンスターとカードを一枚セットしターンエンドよ……」 白雪場 モンスター→裏守備 伏せ二枚 手札一枚 虚西場 冥王竜→攻撃 ナイツ→攻撃 モンスター→裏守備 伏せ一枚 手札二枚 虚西「私のターン!ドロー!ライコウを反転召喚しモンスターを破壊し自分のデッキからカードを三枚墓地におくわ。」 白雪「残念ね、《氷結界の魔術師》の効果で自身の破壊を相手モンスターに対象変更できる。」 虚西「いえ……あなたの負けよ《神の宣告》を発動ライフを半分払い魔術師の効果を無効にし 手札からもう一枚冥王竜を特殊召喚するわ。」 虚西LP7300→3650 白雪「《アイシンクル・シールド》を発動して《氷結界の剣士カイト星3チューナーATK1500DEF1500》を召喚、 カイトの効果でドロー。」 虚西「ナイツでカイトを攻撃。」 《虚無の斬撃》 白雪「《攻撃の無力化》によりバトルフェイズを強制終了するわ。」 虚西「必死ね…ターンエンドよ……。」 白雪場 カイト→守備 伏せなし 手札一枚 虚西場 冥王竜→攻撃 冥王竜→攻撃 ナイツ→攻撃 ライコウ→攻撃 伏せなし 手札一枚 白雪「あたしのターン…ドロー!」 このドローに全てがかかっている。 白雪「《氷結界の狩人シュタイン》を召喚してシンクロするわ。来なさい! 《氷結界の獣人ナーガ7星ATK3000DEF2400》ナーガは攻撃を行う時対象のレベル×100攻撃力が上昇するわ。」 虚西「………」 白雪「ナーガでライコウを攻撃!!」 《ラス・ブリズド》ライコウ× ナーガ○ 虚西LP3650→650 白雪「更にメイン2で《氷結界の覇者クラウン星8ATK2800DEF2500》を召喚してターンエンドよ…!!」 白雪場 クラウン→攻撃 ナーガ→攻撃 伏せなし 手札なし 虚西場 冥王竜→攻撃 冥王竜→攻撃 ナイツ→攻撃 手札一枚 虚西「私のターン!ドロー!《融合》発動!手札のゴーズと場の冥王竜を融合! 《冥界王ヴァン・バーサク星10ATK3500DEF2800》を特殊召喚して効果発動! 墓地の闇モンスター一体を除外して相手モンスターを破壊するわ。」 祐輝「マズい!」 冥王竜が除外される。 虚西「更にバーサクの効果で罠は伏せたターンに発動出来る。《異次元からの帰還》を発動!」 虚西LP650→325 虚西「残念だけど終わりよ…バトルフェイズ!!」 クラウン× 冥界王○ 白雪LP6300→5700 冥王竜2 ナイツ→直攻 白雪LP5700→4000→1200→0 静かにデュエルディスクがデュエル終了を告げる。 実況中継《勝者、虚西魅月選手!!》 ………………… 祐輝「ユキっ!!」 白雪「あっ……ユーキ……ゴメンネ…あたし負けちゃった。」 そんな苦笑いで言われても…俺には… 白雪「一度でいいから祐輝とココでデュエルしたかったな~……」 祐輝「ユキ……」 白雪「ゴメン、ちょっと一人になりたいから。」 そう言うと自分の控え室に入って行ってしまった。 祐輝「クソッ……」 飛龍「漢だなぁ~お前…」 なんだずっと聞いてたのか。 放送《藍河祐輝選手・北灘恵一選手組み合わせが決定しました 五分後に開始いたしますので準備を終えてデュエル場までお越し下さい。》 祐輝「行って来る」 飛龍「…勝てよ。決勝でお前と闘いたいんだよ俺は。」 祐輝「ああ……。」 ルイン(初めからそのつもりよ。) 飛龍「頼もしいな、祐輝を頼んだぜ。」 ルイン(任せなさい。) 祐輝「そろそろ行くぜ。」 飛龍「ガンバレよ!!」 ………デュエル場 恵一「お前運が無いな~俺じゃなくてさっきの氷女だったら楽に勝てたのになぁ~」 祐輝「白雪がどうしたって……?」 恵一「あの雑魚なら一回戦は楽に勝てたってんだよ。なに?まさかアンタの女だった?あの雑魚。」 祐輝「………まれ。」 恵一「はぁ?」 祐輝「だまれと言ったんだよこのクソ野郎」 恵一「ぁんだと?」 祐輝「口を開くなクソ野郎テメェの声なんざ聞くに値しねぇ。」 実況中継《え~……先攻恵一選手。デュエル開始ィィ》 恵一「野郎後悔させてやる。俺のターン!ドロー!」 次回へと続く ルイン(最近出番少ないと思うんだけど。) 作者「まぁ気のせいだ……………」 ルイン(はぁ………)
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Top ガンダム総合スレ 「 蒼の残光」 第5章(中編まで) 5.再戦 ルーカス・アイゼンベルグは愛機であるリックディアスのカスタム機のセンサーをチェ ックしていた。 「よし、これで完了」 そう言うとチェッカーを外し、こめかみを指でマッサージする。 コクピットから外を眺めると、整備クルーがジムやネモの整備に走り回っていた。 その中の一人、壮年のクルーに声を掛ける。 「ビリー、悪いが銃の照準を調整したい。手伝えるか?」 ビリーと呼ばれた整備兵は即答した。 「俺は無理だ。先にイノウエの武装を換装しなきゃならん」 「換装?今更装備を変えるのか」 「対艦攻撃用の試作オプションが届いてるんだ」 「大丈夫なのかよ、その試作品?」 「さあな。だがイノウエは使う気でいる。知ってるだろ?奴はそっちが専門だ」 「ああ、そうだったな」 アイゼンベルグは答えた。 「俺向けの新型ビームライフルはないか?」 「お前向けかどうかは知らんが、新型に採用予定のビームライフルなら回ってきてるぞ。 性能評価の依頼が来てる。使うか?」 「……いや、今はやめとく」 本質的に彼は旧式でも信頼性のある兵器を好む。ディアスに乗り続けるのもそれが理由 である。 ビリーがイノウエ機の調整に走るとアイゼンベルクも愛機のチェックに戻った。バイン ダーもビームピストルもなく、背中には六連装ミサイルランチャーが設置されている。バ ズーカに替わってビームライフルを持ち、小型だがシールドは彼の要求する機能が盛り込 まれていた。 全てはディアスが後発機に性能面で押されていく中で、生き残るためのより現実的な選 択をしていった結果である。彼は老獪で、強かな戦士だったが、ユウのような天才でも、 ましてNTでもなかった。 「さて、まだ生き残れるかな」 他人事のように呟いた。報告では敵はNTや、高性能機を乗りこなすだけのエースもい るようだ。戦って生き残るにはかなりの幸運が必要だろう。そしてこの男には戦わずに済 ませたいという発想はなかった。 「ま、目の前に出てきたら考えるさ」 今までだって特に深く考えることなく戦い、生き残ってきた。十年間MSに乗って、彼 が得た真理は一つ、死ぬ時はどうあがいても死ぬ、だ。 アイゼンベルグは黙々と愛機のチェックを進めた。 「全くどういうつもりなんだか……」 広報部のケイタ中佐がぼやいた。彼はユウの執務室で自分の業務を一時忘れに来ていた。 平たく言えば、サボっているのである。 彼の困惑は敵の動きについてだった。マスコミへの対応と協力要請が彼の役割である。 敵からのプロパガンダに対し、報道管制やその見返りとしての別情報を提供し、市民の動 揺を最小限に抑えるのだが、肝心の敵が一週間を経過して何の動きも見せないのだ。 「あの、何もしてこないのなら中佐のお仕事もないのでは?」 コーヒーを出しながらシェルーが訊いた。彼女の上官は目だけで新任士官を睨むと、認 識の誤りを正した。 「その逆だ。今我々はマスコミに対しとにかく何も言うな、としか言えない。連中はそう いう時、何なら言っていいのか、を考える。通常なら我々が連中の喜びそうな、それでい て市民に不要な動揺を与えない情報を与える事で彼らの好奇心とジャーナリズムを満足さ せる。 「しかし現在、我々も敵の正体がさっぱり判らない。与えられる餌がないからマスコミは 独自に情報収集に励む。軍が情報をリークできる時はそんな情報も上層部の判断でストッ プがかかるんだが、我々から何も引き出せない事を見透かされてるからゴーサインが出て しまう。そうなると、出入り禁止などの強硬手段で恫喝するしかない。一度態度を硬化さ せてしまえばマスコミは過去に遡って軍を批判してくる。それを避けるために今私がして いるのは、将来出てくるかもしれない情報を担保に今の真偽不明のニュースを自重しても らうという取引だ。こんな交渉は詐欺師の領分だよ」 シェルーは恐縮して言った。 「申し訳ありません。浅慮でした」 「……いや、いい。貴官に当たるような事ではないな」 ケイタは両手を挙げて見せた。 「とにかく、広報部としては最高難度の任務を仰せつかってしまったわけですよ」 最後の言葉はユウに向けたものだった。年齢はケイタの方が上だが、前線の戦闘指揮官 であるユウに対しては階級が同じでも敬語で話してくる。 「情報部からは何かないのですか?リーフェイ中尉は何も?」 「何も来ていないようです」 ユウの問いにケイタは答えた。そしてすぐに 「情報部が我々に隠し事をしている可能性もありますが」 と付け加えた。 「てっきり私は一日のうちに何らかの布告があると思っていたんですが」 「私もです、ケイタ中佐」 本当である。わざわざこの日を選んだのだから、当然終戦宣言の無効を訴える声明が出 てくるとユウは考えていたのだ。しかし、今日になっても何の音沙汰もないとは、むしろ 不気味だった。 「ホワイト准将は一日と言うカレンダーに意味はない のではないかとも考えているよう です」 「ふむ――」 その可能性はユウも、実を言えばシェルーも考えていた。「テュポーン」が宙域を通る 事が重要であり、それがたまたま終戦宣言の日だった、と言う説である。 しかし、そうだとしてもわざわざ式典を攻撃したのだ。やはりそこには何らかの意図が あるのではないか。もしやこれは、敵の意見が統一されていないと見ることは穿ち過ぎだ ろうか? 「いずれにせよ、何らかの信頼すべき情報が必要でしょう」 ユウはそう述べるに留めた。何を言っても推測の域を出ない。 「逆に何か記者の方からは役に立つ話は聞けないんですか?」 シェルーが訊ねる。 「なくもない」 ケイタが入手した情報で、最も信頼性が高く、かつ関係があると思われるのはある旅行 代理店についてのものだった。その代理店はこの二年間の間に二十回以上ジオン共和国へ の観光ツアーを企画し、入出国を繰り返していた。奇妙なのは、それ以前の実績が全く存 在せず、にもかかわらずツアーの出発地が非常に広範囲に広がっている、という点だった。 「会社自体も新しいのですか?」 ユウの質問にケイタは首を振った。 「いえ、確認した所登記は〇〇五九年となっていました。と言っても、だから信頼できる、 とは限りません。脱税目的にダミー会社を作って、用済みになっても書類上存続している ケースはよくありますし、中にはそれを転売するブローカーすらいるそうですから」 「しかし、平時であれば登記が古い会社は信頼されやすい、と?」 「軍隊以外の役所仕事について詳しくはありませんが、そのような事もあるでしょうな」 ケイタは控え目に表現した。 「今、情報部が確認中だそうです。そこで何か出れば、進展もあるかと」 「こういう時、私のような戦闘屋は無力を感じます」 「何をそんな。軍隊と言うのは戦いで成果を挙げなければ後は何をやっても無駄飯食い扱 いしか受けんのです。カジマ中佐のようなエースがいてこそ、我々非戦闘員も後ろ指を指 されずに済むのです」 グリプス戦役を見るまでもなく、軍隊がなければ起きずに済んだ戦争も数限りなくある のだが、それを言ってしまうと自己否定になる。ユウは曖昧に返事をした。 「おっと、遊びすぎましたな」 ケイタが時計を確認しながら言った。 「そろそろ戻ります。すっかり仕事の邪魔をしてしまいましたな」 「いえ、今は私よりマスコミ対策に走るケイタ中佐の方がご多忙でしょう」 「また現実逃避したい時にお邪魔させてもらいます」 不謹慎な予告をしてケイタは立ち去った。 「閣下、コンラッド、入ります」 アランがリトマネンの執務室に入ると、部屋の主は一人、ソファーに身を沈めて酒を注 いでいた。 「おお、届いているぞ、敵の新型についてのデータ」 そう言ってデスクをあごで指す。 「失礼します」 一言断ってデスクに近づき、デスク上のコンソールを操作する。モニターにMSの三面 図が表示される。 「それで相違はないか?」 「相違ございません」 MSはRAZ‐107、現在BD‐4と通称される機体だった。アナハイムの人脈を用 いてリトマネンが入手したのである。 「恐れるほどの代物なのか、それは?」 リトマネンの口調は悠長だった。たとえ恐れる程の物であっても自分の大願の障害とな るとは考えていないようであった。 「この機体単機であれば恐れません。しかし、『戦慄の蒼』がこれを駆るならば、それは 戦場に死をばら撒く戦車(シャリオ)となりましょう」 脅しでも誇張でもない。戦場で目の当たりにしたユウ・カジマは死神と呼ぶに相応しか った。あのエース相手に愛機の性能や武装も知らずに戦いを挑むのはあまりに無謀だった。 「そうか、それは厄介だな」 リトマネンの声に変化はない。 「それで、その資料は役に立ちそうか?」 「今後の作戦遂行においての一助となりましょう」 掛値なしの言葉である。AEからこのデータを入手するにはそれなりの骨折りであった 事は承知している。礼の意味も含めて「これで必勝疑いなし」とでも言った方が喜ぶかも しれないが、アランはそう言った言葉が瞬時に選べる男でもない。 「そうか。期待している」 リトマネンはそれだけ言うと、ワインに目を戻した。 「貴官もどうか」 とも言わない。 アランはデータをコピーすると一礼して部屋を後にした。 リトマネンは軍人としては恐らく無能であり、政治家としては素人同然である。長く軍 籍を置きながら実戦における戦果が皆無である事は、一年戦争末期の人材難とされる時に さえ司令部が彼に前線を期待しなかった事を意味している。 しかし、公正でしかも温厚な人格の持ち主として知られ、ソロモン陥落時には非戦闘員 や傷病兵の誘導、収容を率先して行い、脱出を成功させている。アクシズでも亡命者の受 け入れや揉め事の仲裁を引き受けていた。地球圏から遠く離れた、日の光すら当らぬ辺境 で七年もの間内部崩壊もなく結束していたのは、摂政ハマーン・カーンの人心掌握術と共 に彼のような人物が効率や正論だけでは解決しない問題を仲裁していたからに他ならない。 宇宙民の権利と自由よりもザビ家の復興を優先するハマーンのやり方に異を唱えて離脱し、 この作業ステーションに拠点を置いて一年余、時満ちたりと挙兵したが、この戦いに二の 矢がない事をこの指揮官は理解しているだろうか? 廊下を歩きながらアランは複雑な苦笑を見せた。大義のみで戦略のない人物を頭目を担 がねばならないというのは軍人として不幸に違いない。しかし、恐らく人生最後となるで あろう戦いが保身や私欲にまみれた俗物の下でないと言うのは、実はこの上なく幸福な事 ではあるまいか? 「おい、アラン」 ギド・フリーマンがアランを呼び止めた。 「今技術班から連絡があってな、工事が二十四時間以内に終了するようだ」 「三日以内には無理と言う話じゃなかったか?」 テュポーン受け入れ直後の報告を思い出しながらアランは言った。十日以内に完了する 事は不可能と技術士官は言っていた。 「木星からの贈り物だ。コーティングの効率が格段に上がったらしい」 凄いもんだな、とギドは感想を添えた。 「どうする?計画に修正加えるか」 「……そうだな、せっかくの技術班の頑張りだ、連邦に時間をくれてやることもない」 アランは決断した。リトマネンがAEから敵機のデータを手に入れたように、連邦もこ の一週間で自分達の情報を幾らかは入手しているはずだ。時間は両軍にとって同時に経過 するが、同じ時間ならその間に動員できる人数が多い分連邦に有利に働く。決行までの時 間が長ければ長い程作戦の成功率は低下すると考えなければならない。 「よし、作戦決行を四十八時間早めよう。俺は閣下に作戦の変更を進言してくる。お前は その予定で各中隊長に通達してくれ」 「オーケイ」 アランは一度来た道を戻ろうとし、すぐに思い返して、 「ギド、これに目を通してくれ」 「なんだ、これは」 「蒼い奴のデータだ。あのライフル以外にも色々厄介なものを持ってるらしい」 「全く厄介なものを作ってくれる」 ギドはメモリーを受け取り、後で見てみると言って別れた。 ギドは自室に戻ると各中隊長に内線と文書で指示を出し、アランから受け取ったMSデ ータを確認する。彼はまだ自分の目でこの機体を見ていない。だが、あのオリバーの攻撃 を躱しきり、ファンネルを撃ち落すという離れ業すら見せた蒼い機体の戦闘映像はギドに 衝撃を与えていた。あれを相手に戦うなら知り得る事は一つでも多く知っておきたい。 「……おいおい、よくもここまで改造したもんだな………」 脚部の形状が変わっていたので再設計されていることは予想していたが、まさかジェネ レータの搭載位置まで変更されているとは思わなかった。これではまるで別の機体である。 「しかし一番判らんのは」 ギドはモニターを指差した。 「なぜバックパックにまでジェネレータを?しかもこんな大型の」 大型スラスターを稼動させるために独立したジェネレータを積んでいるかとも思ったが、 それにしても大きすぎる。そもそも、機体にメガ粒子砲も搭載されていないのだから、こ のMSに総計四六〇〇キロワットもの出力は不要である。 「これは、大砲があるな。それもかなりでかい」 メガバズーカランチャー級か。EQUIPEMENT&OPTIONSの項目を開いた が、それらしい武装は記載がなかった。しかし、運用構想の項目に「単独での長距離迎撃、 ポイント制圧任務を主目的とし、様々な兵装、装甲を換装する事で多様な運用を行う」と ある。さして目新しいコンセプトではないが、その兵装の一環として大型ビーム砲が想定 されているならこの過剰な大出力も頷ける。 そして、ギド達が進める計画において、最も憂慮すべき敵がそういった対艦隊、対要塞 レベルの大型兵器なのである。 「戦わないで済むなら済ませたいが、やっぱり潰さなきゃならんかねえ……」 ギドは頭を掻きながらぼやくように呟いた。細部を見れば加速性能を重視するあまり旋 回性能や姿勢制御に問題があり、取り回しの悪い大型ビームライフルが更にこの欠点を助 長しているはずなのだが、パイロットの技量が完全に解決していた。そんな最悪の敵が、 よりにもよって自分達の最後の賭けに出てくるとは何たる不運だろう。 「しかし、最後の花火の観客に大物がいてくれるなら、それはそれで楽しいか」 半ばは自分に言い聞かせるように、ギドは言葉にした。それは半ば本心だった。 その知らせがユウに届いたのは一月八日だった。貨物、旅客どちらの航路からも外れた 辺境に投棄されたデブリの集積帯から、人口と思われる光が確認されたというのである。 「その情報は信頼できるのか?」 ユウは訊いた。先に来ていたケイタが答える。 「共和国の警察が不法投棄業者を摘発したんです。その連中の証言でそこに住んでる連中 がいるんじゃないかと」 「住んでる?ホームレスが当てもなく住み着けるような場所じゃねえ事くらい判るだろう」 アイゼンベルクが呆れて言った。 「警察が投棄地点を確認したところ、極初期に建造された開拓者用のコロニーや建造用の 作業ステーションが役目を終えて浮遊している宙域がそのまま不法投棄の場所にされてい る事が判明しました。どうやらステーションが目印となってかなり以前から投棄が行われ ていたようです。 「さらに詳しく業者を追及した結果、一年ほど前からそこに投棄に向かった業者の中に還 ってこない者が出てきたという噂が流れ、敬遠して投棄場所を変えていたんだそうです。 そこで、警察が我々に情報提供をしてきた、というわけです」 「……要するに、怖いから俺たちに見に行け、て事か」 アイゼンベルクの皮肉にホワイト准将が応じた。 「だが、懸命な判断だ。我々が追っている相手であるならば警察の武装など気休めにもな らん」 「そんなものがあって、なぜ今まで誰もその可能性に気づかなかったのです?」 イノウエが当然の疑問を口にする。ケイタが説明する。 「今も言った通り、コロニー建設の極初期に技術者や作業者の居住空間として建造された 云わば仮設コロニーだったのだ。だから初めからラグランジュポイントからは外れた場所 に建造され、役目を終えると共にそのまま打ち捨てられていった。作業用ステーションも 然りだ。そのステーション、タタラ=ラブガと言う名だそうだが、それが停止したのは〇 〇二〇年代の話だ。実の所、タタラ=ラブガという名も共和国のデータベース上に残って いるだけで、連邦のデータベースからは見つからなかったほどだ」 「忘れられたステーション、か」 ユウは呟いた。記録の抹消など連邦が躊躇いなく行う事をユウは知っている。そのステ ーションも隠すべき歴史があったのだろうか。 「で、今偵察隊を向かわせてると」 アイゼンベルクは軽薄な口調を崩さないが、その声にはかすかに高揚感が含まれている。 戦闘の近い事を感じ取っているのだ。 マシューがモニターを指した。 「今映っているのが偵察隊からの映像だ。間もなく現場に到着する」 画像の乱れが激しく、不鮮明だった。 「予想以上にミノフスキー粒子が濃い」 「つまりは、当り、かな」 「光というのはあれですかな」 イノウエが指を指す。乱れた画像に確かに強い光が見える。大気がない空間で明滅して 見えるのは粒子の影響だろうか。 『こちら第十七偵察分隊。目標に到着。これより接近する』 「警戒は怠るな。何者だとしても丸腰はありえん」 ルロワが警告を発する。言われるまでもなく承知しているが、いくら警戒してもしすぎ という事はないのだ。 偵察艇からMSが発進した。ハイザックをベースに各種センサーを搭載し、高濃度ミノ フスキー粒子下でも調査・観測・計測といった斥候行動が行えるように防護処理も強化さ れている。 ビーム兵器は使用できないが、遭遇戦で相手を牽制しつつ退却する程度の兵装も与えら れている。 デブリの物陰を利用しつつ目標に接近していく。「元」作業ステーションは煌々と明か りを灯し、工場ブロックからはマニピュレータが伸びて何かを固定し、ノーマルスーツを 着た人影も多数映されていた。 「ビンゴ」 アイゼンベルクが口笛を吹く。 「あれは何を作っているんだ?」 ルロワの問いはこの場にいる全員の疑問であった。ステーションや人間との対比から判 断して、かなり巨大な、建造物に近い物体であるようだ。 「まだこの距離じゃよく見えないですね」 ユウの隣に控えるシェルーが言った。 「もう少し接近してくれ。見つかるなよ」 ルロワが指示を出したその時、計測データを受信していた通信士と、偵察用ハイザック のパイロットが同時に声を発した。 「八時方向に大型のエネルギー反応!これは……レ、レーザー!?」 『艦長、回避を!!』 それが最後の通信だった。モニターが白く染まり、一瞬の後に沈黙した。 「……信号ロスト」 「至急データを解析!最後のエネルギーの出力、規模を推計しろ!」 ホワイトの怒号が飛び、凍りついていた司令部が一斉に動き出した。武勲には恵まれず とも、彼もまた歴戦を潜り抜けた武人であった。 ユウもまた緊急事態に阿(おもね)る事はなかった。 「艦隊MS隊パイロット全員に出撃準備を命じてくれ」 「了解」 既にアイゼンベルク、イノウエは司令部の扉を開けている。ユウは手近な席からジャク リーンを呼び出した。 『お待たせ、中佐』 「ジャッキー、BD‐4を『ハイバリー』に積んでくれ」 ジャッキーはほんの一瞬背後を確認してから答えた。 『三十分。それ以下には出来ないわ』 「それでいい。ただ、それ以上はかけないでくれ」 『それともう一つ』 ジャッキーは人差し指を立てた。 『私も乗艦する』 「――理由を聞こうか」 『バイオセンサーがまだ安定してないわ。ギリギリまで艦内で調整する』 「…駄目だ、俺の機体だけのために整備主任を専属させるわけにはいかない」 『逆よ。ここまであなたの機体調整に専念してる暇がなかった。艦のハンガー内が調整で きる最後のチャンスなの』 整備班少尉は譲らなかった。 『その代わり、十年後の最新鋭機にだって勝てるようにしてあげるわ』 「……仕方ない、提督には俺から伝えよう」 『ありがとう、ユウ』 回線を切るとルロワが立ち上がっていた。 「この違法廃棄宙域を記念式典襲撃の実行犯の潜伏先と特定、艦隊主力を持って制圧する。 艦隊クルーは全員第一種戦闘配備、佐官以上の者はブリーフィングルームに集合、以上だ」 この命令は速やかに実行された。 「……使わざるを得なかったか」 ミカ・リトマネンが呟いた。 「MSによる迎撃も考慮したのですが……」 アランが言葉を濁す。 リトマネンを挟んで反対側に立つスティーブ・マオが歯を見せて笑顔を作った。 「何、一度起動テストはしておきたかったのですよ。試射すればどの道連邦に発見された でしょうからな。この際、標的となってもらったのですよ」 「しかし、これで連邦は我々に大出力兵器がある事に気づいたでしょう。当然来るであろ う主力艦隊との戦いは難しくなります」 「そこはそれ、指揮官と兵の力量を信じればこそ、ですよ」 アランは沈黙した。この木星から落ち延びた協力者は判っているのだろうか。ただでさ え数的劣勢にあるこの戦いで死守対象がタタラ=ラブガだけではなくなったと言う事がど れだけの負担になるか。 「アラン、今から連邦艦隊が来るまでにどれほどかかる?」 アランは数瞬考え、返答した。 「無能な指揮官であれば四時間以上、無能以下の指揮官なら二時間半、三時間から三時間 半と言ったところかと思われます」 事前に何の備えもなく事が起こってから出撃準備を始めるのなら救えぬ無能、出撃態勢 を整えていたとして条件反射のように何も考えず出撃するなら無能以下、通常は多少なり とも送信されたデータの解析を試みてから出撃するだろう。 「そうか。三時間の内にチャージはどれほど進む?」 「出力は二〇%にもなりませんが、それならば」 オペレーターは即答した。質問を予期していたのだろう。その優秀さはアランの気を軽 くした。 「先程の射撃で十%以下でした。二〇%なら精確に狙いをつけられれば威力に不足はない かと」 マオが進言した。扇動、と言う方が近いかもしれない。 「そうか。よし、迎撃態勢を整える。アラン、実働部隊を指揮しポイントD‐3で迎え撃 て。オペレーター、照準を同ポイントに固定、私の合図でいつでも撃てるようにしておけ」 アランが司令部を出ようとするとマオが声をかけてきた。 「コンラッド殿、私の土産は気に入っていただけましたかな?」 「…ええ、とりあえずニトロだけを実装させています。その他は調整にも時間がかかりま すので、別に組み立てさせています」 「おお、そうですか。いやいや十分。ニトロだけでも十分、あなたのお役に立ちますぞ」 「……そうであると願っています」 アランはそう言って司令部を出た。 「そうですか、ユウが……」 マリーが言った。 『はい、なにぶん緊急任務のため、直接お伝えしている時間がないからと、私が伝言を承 りました』 シェルーが幾分か慰めるように言った。 自宅で帰りを待つマリーにユウが帰宅しない事を伝えるよう、シェルーに言付けたのだ った。戦闘の可能性については守秘義務として何も言えないが、緊急出撃となれば戦闘が 不可避である事は軍人の妻ならば当然覚悟しなければならない。マリーの表情が暗く翳る のを見て、シェル―も心を痛めた。マリーはシェルーより一歳年長だが、夫が危険に身を 晒す事に慣れるにはまだ若すぎるとシェルーは思った。 『……大丈夫です、マリーさん。中佐は帰ってきます』 「…………少尉」 『マリーさんは知らないかもしれませんけど、ご主人は連邦で二番目の名パイロットなん ですよ?』 「……ありがとう、少尉」 『サンディと呼んでください』 「ありがとう、サンディ。私もマリーでいいわ」 『はい、マリー』 通信が終わると、マリーはソファに座り、両手の指を組んでそこに頭をつけた。 「実力はもちろん知ってるわ……」 「ポイントD‐3まであと五分です」 『ハイバリー』艦長ニコラス・ヘンリー大佐がルロワに告げた。ルロワが無言で頷く。 出撃前のブリーフィングの結果、敵の迎撃ポイントはD‐3であろう事は予測されてい た。ステーションに相手を近づけ過ぎず、デブリなどの障害物で戦術的に優勢でいられる 地点となれば、自ずと戦場は限られる。両軍の間で戦場は暗黙のうちに了解されていた。 「また撃って来ますかな、あれを」 マシュー中佐が訊いた。あれと言うのは無論、偵察艦を一瞬で蒸発させたあの光学兵器 である。 「なんとも言えんな。データが少なすぎる」 結局、司令部に届いたデータの解析では新しい事実は見出せなかった。ただ、ミノフス キー計測器が反応しなかった事から、メガ粒子砲ではないだろうと結論付けていた。 メガ粒子砲を用いず、MSと偵察艇を一度に粉砕する兵器とは。 「だが、コロニーレーザーの類だとすれば、一度撃てばこの短時間で再射撃は無理だろう」 そうでなければ困る、とは口にしなかった。艦隊を丸ごと消失させ得る火力を敵が有し ているとなれば攻める連邦が不利だ。 ルロワは既にMSに乗り込んだユウに連絡を取った。 「カジマ中佐、二分後に部隊を展開する。準備はいいか?」 『……OKです』 「そうか、ではそのまま待機していてくれ」 回線が切れるとユウはそのままアイゼンベルグとイノウエに回線を繋いだ。 『隊長、何か?』 イノウエが訊いた。 『こちらアイゼンベルグ。酒なんて飲んでませんぜ』 アイゼンベルグが茶化した。 「間もなく出撃する。部隊展開後の行動は決めた通りだ。アイゼンベルグ大尉」 『アイゼンベルグ隊、敵MS部隊の殲滅と艦隊の護衛に入ります』 「イノウエ大尉」 『イノウエ隊、敵の未確認大型構造物の破壊に向かいます』 「よし。カジマ隊は宇宙ステーション『タタラ=ラブガ』破壊を目指し行動する。各自自 らの任務を全うせよ」 『了解』 ハンガー内のパトランプが明滅した。ポイントに到着したのだ。オペレーターの声がコ クピット内に響く。 『ポイントD‐3に到着します。敵部隊の展開、迎撃が予想されます。誘導に従いカタパ ルトに移動して下さい』 その声に続いてジャクリーンがユウのスクリーンに映る。 『ユウ、バイオセンサーはもう有効になってるわ。この状態でのフライトは初めてだから 最初は流し気味にして感覚を掴んで』 「心配ない。シミュレーションは何度も行っている」 『シミュレーションと実戦は違うわ』 判りきった事をジャクリーンはあえて口にした。ユウもあえてそれに反論はしなかった。 ジャクリーンはため息を吐いた。 『……とにかく、最初は無理はしないで。あなたの感覚にフィットするようにその他の部 分は自信を持ってセッティングしてあるから』 「判った」 BD‐4が誘導され、カタパルトに乗った。ジャクリーンは蒼い機体を見上げた。 「ユウ・カジマ。BD‐4、出撃する!」 一陣の蒼い輝きがカタパルトから解き放たれた。 一方でアラン、ギドらは既に部隊展開を終えていた。 『レーダーに反応。連邦艦隊と思われます』 「目視可能だ。一個艦隊だな」 オペレーターの緊張した声に、アランは冷静に応じた。 「戦端が開くぞ。準備はいいな?」 『アラン、僕も前に出た方がいいんじゃないか?』 オリバーの声が聞こえる。アランは首を振った。 「いや、オリバー、お前はそこで俺達の討ち漏らした敵を叩き落してくれ」 『僕が前に出ればその討ち漏らし自体が減ると思うんだけど』 「そう言うな。護衛に戦力を割く余裕がないんだ。抜かれたらお前が正真正銘、最後の砦 になる」 タタラ=ラブガは作業用ステーションであり、防空能力は元からない。機銃座くらいは 仮設するべきだったかもしれないが、計画を最優先に要塞化は見送られていた。そうまで して建造を急いだ「それ」にも防衛力はなく、つまりは初めから攻撃されたらMSや艦艇 で守る他ない構造なのである。 「敵のパイロットの中に対艦、対要塞攻撃の専門家がいる。決して戦績は派手ではないが あのドロアを落としている。弾幕を躱しながら接近する技術はかなりのものだぞ」 オリバーのため息が聞こえた。 『……判った。僕はここで守りに徹するよ。それでいいんだろ?』 「頼む。最後はお前頼みだ」 通信が切れるとすぐにギドに繋いだ。 「聞いてたな?」 『ああ』 ギドの声は明らかに面白がっている。 「念のため言っておくが、オリバーに手柄を残そうなんて思うなよ。俺達で完全に止めら れればそれに越した事はないんだ」 『判ってる。一機も通しゃしねえさ』 アランは通信を終え、敵影に目を凝らした。実を言えば、オリバーを後衛に回したのに はもう一つ理由があった。彼は、今のオリバーでは『戦慄の蒼』に勝てないと判断したの である。 オリバーは確かに優秀なNTだ。パイロットとしての適正もある。盲目のハンデは専用 設計されたコクピットとサイコミュで全く感じさせない。あと一か月も戦闘の経験を積め ば無敵のパイロットとなり、やがては『赤い彗星』の領域に しかし、現時点の戦闘の経験においてオリバーはユウ・カジマに絶望的に劣る。ユウ・ カジマはOTではあるが、空間認識能力や操縦技術においてはその上限に達していると思 われた。NTの武器である瞬間的な判断力や驚異的な反応速度を、経験から来る予測能力 でカバーしている。 アムロ・レイは三か月でシャアをも凌ぐエースに上り詰めたが、その初陣にあってシャ アにまったく歯が立たなかった。アムロが素人同然の時期を生き延びたのは、彼の乗る白 いMSを破壊できる武器をザクが持っていなかった、ただそれだけである。 対して、ユウ・カジマのMSにはゲーマルクを一撃で破壊する武装が備わっている。 (オリバーは『戦慄の蒼』を越えられる。しかし今は経験を積まなければならない) そう考えていた。 『吐き出されて来たぜ、敵さんよ』 ギドの声でアランは我に返った。カタパルトからMSが次々と射出される。その最後に 蒼いカラーの機体が飛び立つのを、彼は見逃さなかった。 「迎撃行動開始、目標を殲滅せよ!」 アランの号令を合図に無数のビームが宇宙を奔った。 「思ったより多いな……」 アイゼンベルグは面白くなさそうに呟いた。スクリーン上の敵の数は、ルロワ艦隊の戦 力と思ったほどの差がなかった。 ジオンの高性能機に対して数で攻める、というのが、一年戦争以来の連邦軍の定石だっ た。損失を考えず次々に戦力を叩きつける事でジオン兵を消耗させ、物量で飲み込むのだ。 パイロットの練度においてもジオンに遅れを取っていた時代の戦術だが、十年経った現在 も連邦軍の士官学校の教本に載る最も有効な戦術とされている。 アイゼンベルグはその意見に反論はない。数が多い方が戦いは有利に決まっている。問 題は今目前の戦いにおいて、彼我の戦力がほぼ互角であると言う事だ。それでいて機体の 性能は依然連邦が後れを取っている。パイロットの技量差はこの十年で完全に埋まったと はいえ、この戦いが簡単なものでない事は変わりない。 537 :MAMAN書き ◆iLWTGcwOLM [↓] :2009/02/07(土) 23 53 55 ID EaQUOguj 「一対一は相手にするな!必ず小隊以上で囲い込め!」 部下に指示を出す。そうしておいてから敵の戦力を見極めた。 主力はガ・ゾウムのようだ。それに次いで多いのがドライセン。ガザ系がいくつかと、 少数だがリゲルグも見えた。 これでゲーマルク部隊なんてものがあったらどこかに隠れていようかと思ったが、それ はいないようだ。 正面からガ・ゾウムが攻撃してきた。大型のライフルを連射しながら突撃してくる。ア イゼンベルグもビームで応戦しつつ、斜め前方に移動し側面を取ろうとする。敵機も直進 しながら機体の向きだけを変え、さらにビームを撃つ。 アイゼンベルグのディアスと敵のガ・ゾウムは至近距離で撃ち合い、共に紙一重で直撃 を避けた。アイゼンベルグはそのままスラスターを全開にして距離を取り、手近なデブリ の陰に隠れた。 その瞬間、センサーが真上からの敵の接近を感知した。アイゼンベルグがモニターを見 上げるとドライセンが高速接近しつつビームトマホークを振り下ろそうとしていた。 「ちぃっ」 アイゼンベルグはシールド突き出すとビームトマホークの柄を受け止めた。ガツン!と 重い衝撃が伝わってくる。咄嗟にビームライフルをシールドの先端のアンカーに固定させ、 右腕も使って斬撃を押し戻そうとした。 そのタイミングを待っていたかのように、ガ・ゾウムが反転してきた。ライフルでは僚 機まで傷つける事を考えたのだろう。ナックルバスターからビームサーベルに持ち替えデ ィアスの背後から斬りかかる。 アイゼンベルグは右腕をシールドから離し受け流すように身体を半身に開いた。力較べ をしていたドライセンがバランスを崩し、ふらつきながら正面に迫っていたガ・ゾウムに 寄り掛かるような形でもつれ合った。 その瞬間を見逃さず、腰のラックからビームサーベルを引き抜き、ドライセンの背後か ら二機を串刺しにした。 サーベルを引き抜き、ドライセンの背中を蹴ってその場から離脱すると、直後に爆発と 共に二機のMSが四散した。 「あぶねえ、あぶねえ」 口調こそ軽いが、その目は笑っていなかった。技術としては未熟だが、思った以上によ く訓練されている。この宙域を想定した戦術が叩き込まれていた。 「こいつぁ、隊長やイノウエのおやっさんを突破させるのも苦労しそうだぜ」 敵の位置を改めて確認する。ミノフスキー粒子が最高に濃くなって視認に頼るしかない が、見える限りでは理に適う配置をされているようだ。 アイゼンベルグはその中の一機に注意を留めた。それは長大なビームライフルを構え、 その銃口は彼に合っていた。 アイゼンベルグは反射的に真下に加速した。寸前まで彼のいた場所をビームが奔り抜け、 虚空に吸い込まれていった。 「ドーベンウルフ!」 ユウの言っていた隊長機か?しかしカラーが違う。いずれにしても指揮官格のパイロッ トである事は間違いないだろう。 「中々いい技量(うで)だな。俺と遊んでくれよ!」 ギドは回線が繋がっていない事を承知で、そう嘯(うそぶ)いた。『戦慄の蒼』ではな いようだが、かなり熟練のパイロットと見た。早目に潰しておかなければ危険だ。 ドーベンウルフの左腕が射出された。アラン機と違い有線式だが、機体の姿勢に関係な く確実に操作できる。 初撃を躱したアイゼンベルグは既に体勢を立て直し、ドーベンウルフが左腕を切り離す のを視認した。出会いたくない相手だが、こうなれば仕方がない。 「……仕方ねえ、俺が揉んでやるよ!」 ギドと同じく、通信を無視して挑発した。 上へ
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オールド・スネーク ドレビン(MGS4) リキッド・オセロット 雷電(MGS4)
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ておくれP ドラゴンクエストⅣにアイマスキャラを当てはめてプレイ。 作品の面白さ・編集技術共に遥か斜め上に急上昇中。 選ばれし者たちと人格が融合してしまったアイドルの活躍が、重厚なオリジナルストーリーとなっていく様は必見。 稀にておくらPを名乗ってはっちゃける事も。 未視聴の人は、まず二章だけ見てみるのがオススメされている。 参照:架空戦記シリーズ/ファンタジー編 最新動画 第八章 導かれし者 第七章 魔を統べる者 マーニャ編 第七章 魔を統べる者 ピサロ編 第七章 魔を統べる者 第六章 孤独な○○戦士 第五章 進化の秘法 第四章 モンバーバラのボケ×ボケ姉妹 第三章 武器屋やよネコ 第二章 ぺったん姫の冒険 第一章 王宮のエージェント プロローグ 知られざる伝説編 人気ランキング・設定集編 ニコ動一覧 外部リンク 最新動画 『戦闘-生か死か-』 第八章 導かれし者 +第八章 アイマスクエストⅣ 103話 第八章07「笑顔でおはよう」 「おはようございます!」by春香 アイマスクエストⅣ 102話 第八章06「捕われし者」 「怖い...。」by律子 アイマスクエストⅣ 101話 第八章05「難攻不落の天空城」 「わたちがマスタードラン!」by亜美 七章のアイマスクエスト+ アイマスクエストⅣ 100話 第八章04「砂漠の城壁 後半」 祝 100話到達記念 アイマスクエストⅣ 99話 第八章03「砂漠の城壁 前半」 「滅びなさい」 by閣下 アイマスクエストⅣ 98話 第八章02「エルフの里わ世界樹の下」 「ふたりっきりです」by雪歩 アイマスクエストⅣ 97話 第八章01「伝説の復活 ~愚かなる民よ~」 「よんで いる・・・ ・・・!!」by目覚めし愚民 第七章 魔を統べる者 マーニャ編 +マーニャ編 アイマスクエストⅣ マーニャ編12「解呪」 BAD End アイマスクエストⅣ マーニャ編11「解呪」 「俺は魔王だ。」byピサロ アイマスクエストⅣ マーニャ編10「光の眷属」 『予言に反発する者』 アイマスクエストⅣ マーニャ編9「最強の魔法使い」 「メギゴぬミラら」by閃熱大炎呪文? アイマスクエストⅣ マーニャ編8「変化」 「ガンガンいこうぜ」byはぐれミネア アイマスクエストⅣ マーニャ編7「拒否」 「がおー!」by美希マーニャ アイマスクエストⅣ マーニャ編6「全てはピサロ様の」 「存じております」byエビ アイマスクエストⅣ マーニャ編5「悪魔の誘惑」 「願い、叶うよ!」byギガモン アイマスクエストⅣ マーニャ編4「エドガンの娘」 「まさか、あの娘・・・」byエビ アイマスクエストⅣ マーニャ編3「美希スパイラル」 「(か、かわいい・・・・・・!)」byミネあずさ 「(か、かっこいい・・・・・・!)」by美希マーニャ アイマスクエストⅣ マーニャ編2「魔界の戦い」 「極大閃熱呪文!!」by美希マーニャ アイマスクエストⅣ マーニャ編1「不器用な姉」 「にがい・・・!」byミネあずさ 【閣下列伝】アイマスクエストⅣ <告知> 「冒険の書は 消えてない」 第七章 魔を統べる者 ピサロ編 +ピサロ編 アイマスクエストⅣ ピサロ編外伝 「ロザリー大作戦」 「ゆうべは おたのしみでしたね。」by宿屋の店主 アイマスクエストⅣ ピサロ編13「魔王ピサロ」 「世界への怒り」by魔王ピサロ アイマスクエストⅣ ピサロ編12「たちが悪い」 「よし」「行くぞ」「行くぞ?」「俺も行くぞ」「行k(ry」by『無駄』な存在 アイマスクエストⅣ ピサロ編11「ロザリー」 「空になりたい 自由な空へ」byメインヒロイン アイマスクエストⅣ 外伝 「暗黒闘技場」 「ベロリンマン!ベロリンマン!」by( ゚∀゚)o彡° アイマスクエストⅣ ピサロ編10「再現」 「アッー!痛いね」byタグ アイマスクエストⅣ 外伝 「アリーナ姫をプロデュース!」 「約束・・・できますか?」by千早 アイマスクエストⅣ ピサロ編09「参入」 「目が逢う瞬間」byプロデューサー&小鳥さん アイマスクエストⅣ ピサロ編08「いにしえの魔物」 『魔王現われし時、勇者現る 勇者、魔王を倒せる者なり』 by神の予言 アイマスクエストⅣ ピサロ編07「闇の半分」 「半分は何処に消えている?」byピサロ アイマスクエストⅣ ピサロ編06「デスピサロ」 「おれたちのベロリンマン」by懲りない奴等 アイマスクエストⅣ ピサロ編05「デーモン族」 「その闇、俺が引き受ける」 byピサロ アイマスクエストⅣ ピサロ編04「獄炎の影」 「ま~た 明日だ~」byヘルバトラー アイマスクエストⅣ ピサロ編03「制圧」 「圧倒的な力だッ!!」byキングレオ国王子 アイマスクエストⅣ ピサロ編02「ピサロは一人、往く」 「フフフ・・・面白い」byエビ アイマスクエストⅣ ピサロ編01「異世界の知識」 「俺がPサロで、ピサロが俺で?」byプロデューサー 第七章 魔を統べる者 +第七章 【閣下列伝】アイマスクエストⅣ <総集編>(未完) 未完の伝説・・・そして アイマスクエストⅣ 96話 第七章ファイナル「覚醒カタルシス」 『魔を統べる者』 アイマスクエストⅣ 95話 第七章22「マスタードラゴン」 「新たなる予言」byマスタードラゴン アイマスクエストⅣ 94話 第七章21「激突!地獄の帝王エスターク 後半」 「負ぁけないんですぅぅ!!」byやよい アイマスクエストⅣ 93話 第七章20「激突!地獄の帝王エスターク」 「私が勇者だぁぁぁ-!!!」 by春香 アイマスクエストⅣ 92話 第七章19「決戦の地」 「宿屋も守って(涙)」byソレッタの宿屋 アイマスクエストⅣ 外伝「姫と神官と教育係」(未完) 「もう、一人で戦うんじゃないわよ」by伊織 アイマスクエストⅣ 91話 第七章18「闇、身に纏いて戦う者」 「やだ」by亜美 アイマスクエストⅣ 90話 第七章17「神の陰謀と魔の王道」 「プロデューサーを討つ!!」byパトリツコ アイマスクエストⅣ 89話 第七章16「地獄の帝王」 『邪悪なるもの』 アイマスクエストⅣ 88話 第七章15「デスパレス襲撃」 「たとえあなたでも、許さない」 by雪歩 アイマスクエストⅣ 87話 第七章14「勇者様のお通り」 「ガクガクブルブル・・・」byももつきモグラ アイマスクエストⅣ 86話 第七章13「もたらされし不穏」 「誰にも言わないで」byあずさ アイマスクエストⅣ 85話 第七章12「適正」 「ザラキ」by悪魔神官 アイマスクエストⅣ 84話 第七章11「心刻まれし遺品」 「あたたかい」byてんかいてんくうのよろい アイマスクエストⅣ 83話 第七章10「台無し」 『イムル村宿屋再建予定地』 byトルネコチェーン アイマスクエストⅣ 82話 第七章09「勇者、怒りの踏みつけ!」 「帽子を返せ!!!」by春香 アイマスクエストⅣ 81話 第七章08「交差する策謀」 「・・・はねぼうし?」byバコタ アイマスクエストⅣ 80話 第七章07「覚えた」 「ツンデレ」byはぐれメタル アイマスクエストⅣ 79話 第七章06「ラーニング」 「隠し事はしないで!」by美希 アイマスクエストⅣ 78話 第七章05「声、高らかに」 『i』by iM@Sオールスター アイマスクエストⅣ 77話 第七章04「ドラゴンクエスト」 「そんな力には負けられない!」by真 アイマスクエストⅣ外伝 クリフトの受難 「おとこごころ」by雪歩 アイマスクエストⅣ 76話 第七章03「道化師」 「この顔に ティンときたら お城まで」byスタンシアラ王国 アイマスクエストⅣ外伝 アリーナ姫の挑戦 その1 「パ、パフパフ!(ゴチンッ!!)」by千早アリーナ アイマスクエストⅣ 75話 第七章02「笑門来福」 「吹いても吹かなくても負け」byタグ アイマスクエストⅣ 74話 第七章01「馬車のマーチ」 「ホイミ、べホイミ、べホイミ、べホイミ↑」by回復役一同 アイマスクエストⅣ 73話 第七章プロローグ 「んっふっふ~」by亜美 アイマスクエストⅣ 六章おまけと七章予告 「黄金の腕輪」 第六章 孤独な○○戦士 +第六章 アイマスクエストⅣ 外伝 スコット編 「繰り返さない事、だろ?」by酢昆布 アイマスクエストⅣ 72話 第六章エピローグ 「もう一人じゃない」by真&真美 アイマスクエストⅣ 71話 第六章ファイナル 「迷走Mind」 「ラストでは笑顔で見つめあいたいよ」 アイマスクエストⅣ 70話 第六章12 「蒼い鳥」 「でも昨日には帰れない」by蒼い鳥 アイマスクエストⅣ 69話 第六章11 「潜入」 《守りを失う》byみなごろしのけん アイマスクエストⅣ 68話 第六章10 「飛翔」 「自分の信じたい未来」by"ボーイ" アイマスクエストⅣ 67話 第六章09 「魔戦士」 「ホイミ・・・」by真美 アイマスクエストⅣ 66話 第六章08 「もう一つの道」 「簡単なことじゃないか」by真 アイマスクエストⅣ 65話 第六章07 「魔物のため、とは」 「う・・・うそだ!」by真 アイマスクエストⅣ 64話 第六章06 「魔物」 「人と魔物の共存」byデスPサロ アイマスクエストⅣ 63話 第六章05 「一人」 「後どれくらい進めばいいの?もう壊れそう・・・」by迷走mind アイマスクエストⅣ 62話 第六章04 「この世界に僕の居る場所は」 「それでも人のために生きる」by英雄 アイマスクエストⅣ 61話 第六章03 「穏やかに過ぎ行く日々」 「私の名は」by女神春香 アイマスクエストⅣ 60話 第六章02 「出会い」 「何がおきるか分からないから、ね」byリバスト アイマスクエストⅣ 59話 第六章01 「残されたもの」 「皆、何処にいるんだろう・・・」by真 アイマスクエストⅣ 第六章予告 「レイニー止め」byコメント 第五章 進化の秘法 +第五章 アイマスクエストⅣ 58話 第五章ファイナル 「約束」 アイマスクエストⅣ 57話 第五章24 「決戦!キングレオ城」 「隣に・・・」 アイマスクエストⅣ 勇者オープニングムービー 「もし変われるのなら、白になる」 アイマスクエストⅣ 56話 第五章23 「交差する思い」 「『必ず生きて帰ってくること』」byロレンス アイマスクエストⅣ 55話 第五章22 「エンドール攻防戦」 『人も魔物も関係ない』by魔戦士真 アイマスクエストⅣ 54話 第五章21 「始動」 「もう伏目がちな昨日なんて要らない」by勇者春香 アイマスクエストⅣ 53話 第五章20 「ポジティブ!」 「その日、世界がポジティブで染まった」 アイマスクエストⅣ 52話 第五章19 「気迫」 「私が見たもの全てお話しよう」byオーリン アイマスクエストⅣ 51話 第五章18 「暗躍」 「キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!」by待ちくたびれた視聴者のみなさん アイマスクエストⅣ 50話 第五章17 「秘法の力」 「すごく・・・大きいです」byタグ アイマスクエストⅣ 49話 第五章16 「覚悟」 「憎い、悔しい」by春香 アイマスクエストⅣ 48話 第五章15 「自重しない人達」 「くっ・・・!!!(怒)」by宿屋テロリスト アイマスクエストⅣ 47話 第五章14 「分かれるはたやすきこと」 「ヒゲが付いているから別人だよな」by怪しい兵士 アイマスクエストⅣ 46話 第五章13 「トラブルメーカー」 「消滅1、全壊1、半壊2、破損1、穿穴1、小火1」by宿屋破壊事件の記録 アイマスクエストⅣ 45話 第五章12 「集結と波乱」 「あずさ、貴女、見ていたわね・・・?」by閣下? アイマスクエストⅣ 44話 第五章11 「灯台の炎」 「マホトラ(カプッ!)」by美希 アイマスクエストⅣ 43話 第五章10 「衝突の予兆」 「寒い」byホフマン肉まん アイマスクエストⅣ 外伝 クリフト編 「わかっちゃいましたぁ・・・」 「千早ちゃんは今のままで良いと思うんです!」by雪歩 アイマスクエストⅣ 42話 第五章09 「復讐」 「村のみんなの仇・・・」 by女勇者 アイマスクエストⅣ 41話 第五章08 「いろいろおかしい」 「それ、なんてドラクエⅧ?」 byパトリツコ アイマスクエストⅣ 40話 第五章07 「信じる心」 ておくれP・・・。ちょっと裏まで来てくれないか アイマスクエストⅣ 39話 第五章06 「やっぱ私が一番」 「全部、ぜーんぶ計算どおり!!」by閣下 アイマスクエストⅣ 38話 第五章05 「ズレ動く歯車」 「もっと恐ろしい閣下の片鱗を味わったぜ・・・」byロシアン・ルゥ アイマスクエストⅣ 37話 第五章04 「エンドール気質」 「好きなんだぁぁぁぁぁぁあああ!!!」byリック アイマスクエストⅣ 外伝 愚民編 「俺が先だ!」 「その発想はあった」byタグ アイマスクエストⅣ 36話 第五章03 「だめだこの国」 「洗脳★搾取★虎の巻★洗脳★搾取★虎の巻★」byエンドール国民愚民 アイマスクエストⅣ 35話 第五章02 「黒か白か春香かかっかか」 「踏んで!!!」byスライム アイマスクエストⅣ 34話 第五章01 「閣下降臨」 「予想を春香に超えた天海」byタグ アイマスクエストⅣ 外伝 デスピサロ編 「英雄」 「ベロリンマン量産化計画」by進化の秘法 第四章 モンバーバラのボケ×ボケ姉妹 +第四章 アイマスクエストⅣ 33話 第四章ファイナル 「優しい嘘」 「まっすぐ」 アイマスクエストⅣ 32話 第四章09 「それぞれの思いを胸に」 「凡人の戦い方、とくとご覧ください」byロレンス アイマスクエストⅣ 31話 第四章08 「炎のごとき、その思い」 「私のことが好きならあずさを忘れて!!」by美希 「私のことが好きなら美希を忘れて・・・」byあずさ アイマスクエストⅣ 30話 第四章07 「これは使えるわ!」 「ですよねーorz」 by愚民のみなさん アイマスクエストⅣ 29話 第四章06 「運命は突然に」 「大いなる闇(閣下的な意味で)」 by占い師 アイマスクエストⅣ 28話 第四章05 「その力、誰がために」 「釈放嘆願署名」 by四章人気投票 アイマスクエストⅣ 27話 第四章04 「力を合わせて」 「フンガ!」 byオーリン アイマスクエストⅣ 26話 第四章03 「覚醒」 「・・・バルザック!」 by覚醒美希 アイマスクエストⅣ 25話 第四章02 「美しいバラには棘がある」 「E.D.F!!!」 byモンバーバラ防衛軍のみなさん アイマスクエストⅣ 24話 第四章01 「若さ故の過ち」 「ねえさん」 byミネあずさ 第三章 武器屋やよネコ +第三章 アイマスクエストⅣ 外伝 トムの息子&キツネ編 「これだけ語って、ギャラ3G」 byきつね アイマスクエストⅣ 23話 第三章ファイナル 「夢は叶えるもの」 「どちらの夢が本当の私?」 byやよい アイマスクエストⅣ 22話 第三章06 「エンドール崩壊」 「全ては私のシナリオ通り」 by○○の中の人 アイマスクエストⅣ 21話 第三章05 「へっ!」 「酢昆布は俺たち全員の兄貴」byタグ アイマスクエストⅣ 20話 第三章04 「ご褒美大好き!」 「だから酢昆布言うな!!(涙)」 by酢昆布 アイマスクエストⅣ 19話 第三章03 「1Gの重み」 「うっうー!(怒) お金の大切さを知らない人は、全員武器屋で丁稚奉公です!!」 byやよネコ アイマスクエストⅣ 18話 第三章02 「くんくん」 「ギターソロ」 by囚人のみなさん アイマスクエストⅣ 17話 第三章01 「よろこびすぎ」 「うっうー! 大金貰っちゃいました♪ 第三章 完!!」 byやよネコ 第二章 ぺったん姫の冒険 +第二章 アイマスクエストⅣ 16話 第ニ章ファイナル 「GO MY WAY!」 「・・・あなたは一人じゃないわ」 by雪歩 アイマスクエストⅣ 15話 第二章06 「ちひゃー・・・」 「歓迎 サントハイム使節団御一行様」 by宿屋の店主 アイマスクエストⅣ 14話 第二章05 「本当にもう、この子達は・・・」 「・・・、・・。(まさに、外道。)」 byおうさま アイマスクエストⅣ 13話 第二章04 「みんな容疑者」 「うまのふん」 byつぼ アイマスクエストⅣ 12話 第二章03 「大幅カット」 「魔法(ヒャド)をかけて」 byブラいおり アイマスクエストⅣ 11話 第二章02 「第一次宿屋対戦」 「帰れ!!!」 by宿屋の店主 アイマスクエストⅣ 10話 第二章01 「はっちゃけ三人組、始動!」 「そんなだから おんならしく そだたないのだ!」 byおうさま 【アイドルマスター】<閣下列伝> ブライ編NG 「マホトーン」 「アッー・・・」 byクリフト雪歩 【アイドルマスター】<閣下列伝> 外伝 ブライ編 「テーマソング」 「ヒゲ返しなさいよっ!ばかぁ!」 by伊織 アイマスクエストⅣ 外伝 アリーナ編 「姫、それはザラキです」 「ほいみー♪(にぱぁ)」 byおてんば千早 第一章 王宮のエージェント +第一章 アイマスクエストⅣ 09話 第一章ファイナル 「ごめんね」 「うぁあああああ・・・・ぁぁああああ・・・!」 by真 アイマスクエストⅣ 外伝 ホイミン編 「楽しかった」 「人と魔物の運命」 byタグ アイマスクエストⅣ 08話 第一章08 「ホイミは攻撃魔法」 「真美はいい子」 by視聴者 アイマスクエストⅣ 07話 第一章07 「癒し系青色生物」 「まこちんのバカっ!」 by真美 アイマスクエストⅣ 06話 第一章06 「反抗期なんです」 「かしこさ:1」 byじょうたい アイマスクエストⅣ 05話 第一章05 「ムチムチ鉄板ヒゲ娘」 「パフパフ・・・」 by真 アイマスクエストⅣ 04話 第一章04 「だってかしこさ1だもん」 「エージェント森を往く」 byタグ アイマスクエストⅣ 03話 第一章03 「迷走プレイ」 「素で迷った(汗)」 byうp主 アイマスクエストⅣ 02話 第一章02 「ヒゲキャラだし・・・」 「妄想中♪」 by真 アイマスクエストⅣ 01話 第一章01 「萌えライアン」 「かっか」 byなまえ プロローグ 【アイドルマスター】<閣下列伝> -プロローグ- 「タイム・マ☆ティン♪」 by社長 知られざる伝説編 +知られざる伝説編 アイマスクエストⅣ 知られざる伝説 EP.03 どくばり」 「北へ」 by撮人影 アイマスクエストⅣ 知られざる伝説 EP.02 架空戦P」 「話が違げぇ!」 byトドたぷ~ん アイマスクエストⅣ 知られざる伝説 EP.01 持参しました」 「俺大好きなんだよこのモンスターww」 byじごくっのよろい 人気ランキング・設定集編 +一覧 <閣下列伝>アイマスクエストⅣ キャラ人気ランキング マーニャ編 「ありがとう」by視聴者一同 <閣下列伝>アイマスクエストⅣ キャラ人気ランキング 第七章(1/4) <閣下列伝>アイマスクエストⅣ キャラ人気ランキング 第七章(2/4) <閣下列伝>アイマスクエストⅣ キャラ人気ランキング 第七章(3/4) <閣下列伝>アイマスクエストⅣ キャラ人気ランキング 第七章(4/4) アイマスクエストⅣ 〔 - 休止のお知らせ - 〕 「おひさしぶりです」 by(・ω・`) <閣下列伝>アイマスクエストⅣ キャラ人気ランキング 第六章(1/4) <閣下列伝>アイマスクエストⅣ キャラ人気ランキング 第六章(2/4) <閣下列伝>アイマスクエストⅣ キャラ人気ランキング 第六章(3/4) <閣下列伝>アイマスクエストⅣ キャラ人気ランキング 第六章(4/4) 「伏線の魔術師」 by(・ω・`) <閣下列伝>アイマスクエストⅣ キャラ人気ランキング 第五章(1/2) <閣下列伝>アイマスクエストⅣ キャラ人気ランキング 第五章(2/2) 「凄いネタバレあります」by(・ω・`) <閣下列伝>アイマスクエストⅣ キャラ人気ランキング 第四章 「おめでとう、一位おめでとう!」by視聴者一同 <閣下列伝>アイマスクエストⅣ キャラ人気ランキング 第三章 「ておくれPは逃げ出した!」by(・ω・`) <閣下列伝>アイマスクエストⅣ キャラ人気ランキング 第一章・第二章 「閣下ああああああ~~♪」 by(・ω・`) ニコ動一覧 タグ-ておくれP マイリスト-アイマスクエストⅣ 閣下列伝シリーズ マイリスト-アイマスクエストⅣ 支援関係 ニコニコ大百科-ておくれP 外部リンク 【アイドルマスター】<閣下列伝>アイマスクエストⅣキャラ人気投票所 新たな伝説を求めてやってきた人達 本日 - 人 昨日 - 人 合計 - 人 タグ一覧: P名 P名_て
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486: yukikaze :2017/02/19(日) 19 31 24 それでは投下します。 日清戦争史 第五章 英雄 「清国は英国の仲介案を蹴ったそうじゃ。まだ負けちゃおらんて」 居間で胡坐をかきながら、男は顎鬚を扱きつつ、外務省から伝えられた情報を盟友に伝えていた。 「そいはそうじゃろ。皇城と天津を併せて10万以上無傷の兵がおっでな、気も大きなろ」 「じゃっどん。第二軍団は山海関に迫り、後続の軍勢も合わせればこっちも8万近くおっど」 「一蔵どん。人間はおかしもんでな。自分の懐に大金があれば途端に気がおおきなっど」 「そいはわかっどんなあ・・・」 幕末のお由良騒動の余波で、散々に金の事で苦労した大久保である。 人間と言うものは、金がなければないで心を荒ませてしまうことが多いが、逆に大金が懐に入ったら気が大きくなって、後から考えるととんでもないバカなことをしがちなのである。 維新志士を気取っていた面子が、政府の役人になった瞬間、これまでの地位の低さや貧乏からの反動からか、幕府の汚職役人に勝るとも劣らない愚行をしでかしたのを、彼は嫌というほど見ていた。 無論、その手のバカは、彼が即刻叩き出し、目に余るものは有無を言わさず処断したのだが。 お蔭で彼は一時期、逆恨みを受け、幾たびか暗殺の危機にもあっていた。 幸いにも、目の前の男が気を利かしてくれて、腕利きの剣客を護衛につけてくれた事で事なきを得ていたが、政府高官の何人かは実際に暗殺をされ、以降、護衛については厳しいものになっている。 「一蔵どん。我が国も同じじゃっど」 「将軍どもとそれの尻馬に乗る馬鹿な若衆でごわんか」 やはりあの時処断しておくべきだったかと、大久保は臍を噛んでいた。 陸軍において完全に非主流派となっていた桐野や谷、三浦と言った面子は、現在では退役中将として貴族院におり、政府批判の急先鋒となっていた。 大久保にしてみれば、政府批判は我慢できるが、問題はその内容であった。 『暴清膺懲』というスローガンを掲げた彼らは、政府の弱腰を批判し、今すぐにでも北京に日章旗を掲げ、清国皇帝を捕えろといった強硬意見を連日連夜主張し、それにマスメディアや視野の狭い若手や中堅の軍の連中が煽り立てることで、一種のヒーローとなっていた。 バカどもが。講和条件が「15億両の金塊」「朝鮮半島・満州・台湾の割譲」とか、我らを泥沼の戦争にそれほどまでに引きずり込みたいのか。 特に桐野は「征韓論」の頃から、薩摩の連中と語らって馬鹿なことをしでかす傾向があったが、最近では吉之助さあの言葉すら聞かなくなってきている。 「吉之助さあ。もうあいつらはよかが。見限ろう」 「一蔵どん。そげん言うが、あんしらも維新の功労者じゃっど」 「何が功労な。半次郎はあの年になって分別がなく、谷も三浦も何も学んではおらん。そもそも谷なんざ思い込みで危うく奥羽を敵に回す粗忽もんじゃっど」 全く・・・坂本の敵だか何だか知らんが、勝手に新選組と会津を敵認定して、吉之助さあが命がけでまとめた和平案をあわやぶち壊しにした男なんざ、あそこで処断しておけばよかったと、大久保は思い出しただけでも腹が立っていた。 あの時は、会津の家老達と新撰組の近藤が、江戸明け渡しの時の家茂の態度に感銘を受けて、「死に場所は今」と、見事に腹を斬ってくれたから事なきを得たものの、あそこで戦争が起きていたらどうなっていたか。 そう言えば、坂本を襲ったのは、結局は、見廻組だったようだが、あれで重傷を負った坂本が、政治にこりごりして、郷里の岩崎と組んで財界に行ったのは良かったのか悪かったのか。 坂本が政治から足を洗い、中岡は殺され、見所のあった乾は、甲府で会津の山川に討ち取られ、残ったのが小物と言っていい後藤だけ。 佐賀の江藤や大隈は、下野してもまだ一角の政治家として名を成しているが、土佐のこの状況を見れば、「薩長藩閥政府」という谷の批判にも「お前たちが碌な能力を持っていないからだろうが」と、怒鳴り付けたい気分であった。 487: yukikaze :2017/02/19(日) 19 32 34 「若衆に灸を据えればよかろ。田中に松川、井口辺りかの」 「思いっきりやっくいやい。中央の官界の連中はおいが拳骨を食らわしもんで」 「そいは可哀想に。一蔵どんの拳骨はかてでな」 破顔大笑する西郷であったが、この親友の「拳骨」は相当なものであろう。 まあ見所があるものだと10年近い地方巡りだが、見切られたものは問答無用で首だろう。 外務省の伊藤にしろ、内務省の了介にしろ、一蔵どんの視線で睨まれれば、それこそ戦々恐々だろうて。 まあ了介が一蔵どんの一喝を食らって以来、一滴も酒を飲まない状態なので、その効果は絶大ではあるが。 「まあ国内と講和条件は一蔵どんに一任する。おいは一蔵どんがやりやすいようにうごっで」 「吉之助さあ。今更ながらじゃっどん、他の者に替えられんか? 山縣も弥助どんも七次どんもおらいよ」 「山縣は戦が平凡、弥助は一蔵どんを助けないかんし、七次は戦はうまかどん、あいはきかんぼうやっでな」 大久保は溜息を吐きたかった。 山縣は稀代の軍政家ではあるが、戦の腕前は平凡で、当人もそれを気にして武功に逸りかねない所があるし野津は戦上手であるのは確かだが、良くも悪くも武人気質で政治を理解するか不明。 大山はその点バランスが取れているが、兵部大臣の要職についている状態。仮に大山の代わりとなるとそれこそ山縣を大臣に据えないといけないが、逆に「なら自分が方面軍司令官になる」といいかねない。 なにしろ軍の位階を考えるならば、西郷を除けば最高位にあるのは山縣なのだ。 「山縣の気持ちもわかっで、おいが面倒を見る。むしろ弥助が兵部大臣としておった方がよか」 「兵部大臣の命令にあっては、例え戦地におる軍の位階が上の指揮官であっても命に服さんといかんとわからせるためか」 「七次だとそれができんでなあ。「現場の事は現場がようしっちょる」とかゆっせ、大陸の奥地にまで走りかねんど」 容易にその光景が思い浮かんだのか、2人は困った表情を浮かべる。 良くも悪くも野津は、典型的な薩摩隼人である。誰かが手綱を握っていないと、暴走しかねないのだ。 「まあ清国皇帝も主力軍が壊滅すれば目もさむっやろ。さまさんでも、西太后と李鴻章が抑えるじゃろ。 皇帝はともかく、あの2人は付き合わん。英国やうちの外務省の情報だと、はよ講和をせい。条件闘争もできんぞ、というのが李鴻章。西太后も皇帝とその取り巻きの戦の拙さに辟易としているようじゃ。 まあ西太后はアロー号事件で都から逃げ出した経験があるから、都に戦火が近づくのを嫌っているようじゃが」 「幕末そのものじゃな。李が勝先生。西太后は大奥、問題は皇帝じゃが・・・」 「水戸のタワケと同じと考えていた方が良いじゃろ。そっちの方が火傷が少なくてすむ」 大久保の辛辣な評価に、西郷は苦笑するが、色々と情報を突き合わせていくと、どうもこの皇帝は責任感はあるようにも見えるが、行動が粗忽且つ軽率で、言動も空回りしがちである。 お蔭で事態を鎮静化させるどころか、悪化させる方向に努力しているようにも見えるのだが、この性格を考えるならば「遷都しても戦う」と言った所で、どこまで周囲がついていくか甚だ疑問である。 成程。あの『夢幻会』と名乗っている連中の『誰が政権の主導権を握っているのか、そこを見極めて対策を立てないと意味がない』という指摘には、学ぶものがある。 まあ桐野達とは違い、あの者達はかなりしっかりとした国家戦略を持っているようなので、西郷としても手放しで受け入れるつもりはないが、危険視するつもりもなかった。 「まあ・・・後、3月と言った所か。情報部によると、清の防衛構想も混乱の極みだそうじゃなかか」 「せっか、天津に6万の軍勢を集めたのに、山海関を陥落されたことで、半分の兵を取り上げられて北京と山海関の間に防衛線を築こうとしちょるとか。後、錦州から逃げてきた兵達を懲罰部隊として前線に縛り付けているとも」 「むごかことじゃ。そげん扱いをすれば、兵は逃ぐっど。沼間どんな見逃さんじゃろ」 「新手の第四軍団2個師団を先鋒にし、防衛線に穴をあけような。向こうでは『鬼上官』と言われとるとか」 「清正公と同じか。沼間どんもよか気分じゃろ」 かつて太閤秀吉の先鋒として、半島を制圧してのけた英雄と同じ異名をつけられたのならば、武人としては満足できるものであろう。この手の武人が好きな明治天皇も、喜んで勅使派遣をするであろう。 488: yukikaze :2017/02/19(日) 19 33 16 「沼間どんの第二軍5個師団が山海関から北京を伺い、山縣率いる第一軍6個師団が天津から北京を伺う。 後、これに支作戦ということで、威海衛を守護していた1個師団と1個旅団で、現在台湾を攻略中。 占領しているのとしておらんとでは扱いが違うとはいえ、台湾攻略戦は兵力としては痛かなあ」 「まあ台湾を抑えれば、この国の南からの防衛線はかなり楽になっでなあ。新八どんも最後の御奉公じゃというて、きばっちょっでなあ」 西郷としては、万全を期して3個師団及び海軍主力を以て攻略をしたかったのではあるが、指揮官である村田の「直隷決戦に注力すべし」の言葉で、1個師団と1個旅団。それに筑後型4隻しか派遣できない状態であった。 前述した夢幻会が「鉄道連隊及び瘴癘の地であるため、医療部隊及び医薬品の拡充は必須」と強硬に主張しそのためのマニュアル本を急いで配布したことで、台湾での病気での被害は許容範囲に収まっているのが救いと言えば救いであり、弟分である村田も病で死ななかったことに、西郷は私人としても感謝をしていた。 「どら・・・そろそろ時間じゃな」 「吉之助さあ。くどかこというかもしれんが、身体には気をつけてたもんせ」 「そいは小兵衛にいっくいやい。あいが操艦が下手じゃったら、おいは船酔いで寝込みもんそ」 「吉之助さあ。小兵衛どんは、海軍でも有数の船乗りじゃっど。あん人を下手くそ言うたら、海軍みな下手くそじゃ」 「一蔵どんのお墨付きなら怖いもんなしじゃ。おいも鼻がたかか」 兄弟愛の強い西郷である。その中でも殊更かわいがっていた末弟が、海の武人として名を轟かせているのは、肉親として嬉しいものがあった。 強制的に隠居され、心中どれだけ悔しかったかもしれないのに、そんなことはおくびも出さず、「お前は吉之助に一番似ている」と、隠居所で小兵衛に目をかけ、海軍の道に歩かせてくれた斉彬公には何百回生まれ変わっても返し切れない恩を、西郷は感じていた。 「そいでは行ってまいりもす」 「御武運を。帰ってきたときは、吉之助さあの好きな、かるかん饅頭をずんばい用意しちょっで」 「そいはよか。2人で鹿児島に帰って墓参りにいこかい」 2時間後。明治天皇の『西郷元帥を勅命を以て征清軍総司令官に任命する。将兵は須らく元帥の命に服すべし』の言葉を受け、西郷は、眼下の将兵に短く『いっど』と、述べるや、悠々とした表情で、元帥座乗艦となった『浅間』に乗り込むことになる。 西郷の雄姿に歓声を上げながら乗り込む将兵達を見つつ、明治天皇以下文武の重臣達は皆、船が水平線から見えなくなるまで敬礼し続けたという。 ――天津防衛線崩壊。日本軍は北京に向けて進撃開始 この報を受けた時、李は来るべきものが来た想いを抱いていたとされる。 正直、山海関まで落とされた時点で詰みだというのに、皇帝とその取り巻き達は、錦州陥落から山海関陥落まで碌に動くことができず、右往左往するばかり。 しかも、山海関落とされてから、山海関と北京との間の防衛強化を叫びだす後手後手もさることながらその兵力を、錦州から落ち延びてきた兵を使うだけでなく、天津の兵を転用するという大愚策をしている。 これには塞防派が本気で抗議したのだが、皇帝の取り巻きにとっては「帝都防衛の兵を一兵たりとも動かすなど利敵行為」でしかなく、しかも皇帝がこういう時に限って決断力を発揮しないために、結果的に天津の軍を半数以上動かさざるを得ない羽目になってしまった。 百戦錬磨の李にすれば「血迷ったか」と吐き捨てたい気分であったが、既に軍権を事実上剥奪されている身にとっては何もできることはなかった。 489: yukikaze :2017/02/19(日) 19 34 25 そしてなお悪いことに、天津の防衛司令部では、この兵力の減少を受けて、水際で防衛線を行うか内地に引きずり込んでの防衛戦を行うかで意見が対立してしまい(兵力引き抜き前は、それぞれに均等に兵を分けていた)、しかも双方のトップが仲が悪かったこともあって、各々が勝手に防衛線を作るという、もはや勝ちを放棄したかのような有様であった。 勿論、こうした状況下で勝てるはずもなく、水際防御は敵の輸送船団にある程度の打撃は与えたものの敵の連合艦隊の集中砲火を受けて砲台が沈黙したことで敵の上陸を許し、満を持して迎撃を行った筈の部隊は、日本陸軍の重火力の前に磨り潰される羽目になっていた。 内地防衛派の将軍は、同僚のこの不手際に激怒し、救援要請を一顧だにしない傍ら、防備を固めつつ北京に援軍要請を行ったのだが、北京においては、「山海関方面の防衛もあることから現有戦力で死守せよ」という命令しか返ってこず(これは皇帝の取り巻きが握りつぶしたことが判明している)、更に天津の防衛ラインも、第一次大戦のような本格的な塹壕戦ではなく、地形は利用しているが、漫然とした布陣であることから、日本側砲兵部隊の集中砲火を受けて、部隊が混乱している間に、敵部隊の吶喊を受けて、砂上の楼閣として崩れ去ってしまっている。 「もうこれで終わりじゃな」 皇帝などは「北京にはまだ10万近い大軍がいる」と豪語しているが、向こうは天津の軍勢だけで8万近い軍勢を有しており、山海関から進撃を開始している面子まで入れると、15万人近い大軍勢である。 しかもこちらは、近代化していた北洋軍閥系の軍は崩壊し、北京にいる部隊も、多くは旧式兵器を所有している部隊である。質も量も向こうが上なのである。 一部には、「西安辺りに遷都し、日本軍を奥地に引きずり込み、消耗戦を行うことで勝てる」と、ナポレオンの一件を先例に主張するのもいたが、李からすれば噴飯ものであった。 あれは、ナポレオンは孤立しており、ロシアには列強が同盟していたからこそ成立した策であり、仮に欧米列強が日本と組んで我が国を蚕食しようと決定したらどうなるというのか。 太平天国の乱のときに、英仏がどのような態度を取っていたかを記憶している李にとっては、彼らの『好意』とやらを馬鹿正直に信じることなどできる筈もなかったのだ。 「何としても講和にもっていかなければ。まだ北京の無傷の軍勢があるうちにな」 そう。今ならまだ条件闘争は可能であった。 本来ならば錦州陥落時にやっておけばまだマシであったのだが、ことここに至っては、案山子であろうとなんであろうと『清国正規軍10万』という看板の存在が、交渉のカードになりえた。 仮にこのカードが失われれば、条件闘争すらできなくなるのである。 「敵の総大将は西郷。道理が分かる男ではあるが」 かつて彼も一度だけ会ったことがあるが、まぎれもなく英傑であった。 武人ならば誰もが誇るであろう、江戸城攻略や奥州等の平定についても、自らの功を誇ることはなく敗将であるはずの徳川家茂や他の諸侯達を褒めるなど、決して敗者を辱めるような言動はしなかった。 営利を求めることもなく、地位にも恬淡として、道理を重んずる性格。 成程。多くの将兵が問答無用で従う訳だと、李も得心していた。 「皇太后陛下は儂の言を聞いてくれるだろう。北京まで攻め込まれた以上、あの方は徹底抗戦など望まれることはせぬ。翁同和や李鴻藻等虚け者どもにこれ以上乱されてたまるか」 強硬な正論を吐くのは結構ではあるが、実力の伴わない正論ほど始末に負えないものはない。 彼らのくだらない言説のお蔭で、皇帝の権力強化どころか首都失陥の危険性すらでているのだ。 軍事指揮権はないが、内閣学士兼総理衙門大臣ではあることから、李は戦争指導の稚拙さを以てこの両名を含む皇帝の取り巻きの排除を決意していた。 「急がねば・・・何としても奴らの旗がこの外壁から見える前に意見を纏めねば」 皇帝に対する敬意はとっくに失っていたが、国に対する忠誠はまだ失ってはいなかった。 李もまた確かに愛国者であり英雄であったのだ。 惜しむらくは、西郷には仕えるにたる君主に恵まれていたのに対し、李の場合は真逆であったことなのだが。 もっとも・・・李の行動はあまりにも遅すぎた。 490: yukikaze :2017/02/19(日) 19 35 05 「馬鹿な!! あまりにも早すぎる」 報告を聞いて3日後。李は、茫然とした表情で、外壁越しから日本軍の旗を見つめていた。 李のこれまでの経験を考えるならば、部隊の再編と補給の関係から、彼らが到着するのは1週間後と見ていたのだが、彼の予測を上回るような速さで、日本軍は進撃してきたのだ。 無論、天津に上陸した6個師団全軍という訳ではないものの、少なく見積もっても、4万以上はいると見積もっていた。 「奴ら・・・朝夕関係なく駆けてきたというのか」 李の予測は間違っていなかった。 天津の防衛ラインを撃破した山縣は、念願の武功を立てたことに大いに満足してのけたのだが、同時に『北京一番乗りを果たしたい』という欲求に耐え切れず、小川又次参謀長もそれに同意したことから予備としていた第三軍(九州中心の軍勢:軍団長は野津道貫中将)に対して、「北京まで突っ切れ』と命令。野津も『山縣どんも、ちったあ戦が分かってきちょいもすな」と、快諾してのけ、暴走に近い進撃を開始したのである。 西郷や総参謀長である奥保鞏は、この暴走に半ば呆然としたとされるが、慌てて進撃停止を命じようとする奥に「保鞏どん。あげんはやっちょる軍勢を止めようとしても無駄じゃ。おい達もはしっど。七次にはおいが来るまで防備を固めよと命じてくいやい」と、西郷はこの暴走を半ば追認すると共に、馬に乗って駆け出すことになる。(なお、山縣以下の諸将は、西郷が北京に到着した後、『第二軍との連携を考えずに功に逸るとはそれでも大軍の将か』と、大雷を落とされることになる) 「いかん・・・このままでは」 半ば呆然としていた李であったが、ある事実に気づいて今度こそ顔から血の気が消える。 そう。敵軍が予想以上に早く進撃し、同時に敵軍の数がこちらよりも少ない場合、思慮の足りない連中が何をしでかすかと言えばたった一つである。 「正門前に行くぞ。バカどもを止める」 あたふたする従卒達を尻目に、李は全力で馬を飛ばす。 これが北京の全軍による平押しならば、まだ敵軍を押しつぶせるかもしれないが、もし敵の姿を見て頭に血の昇った将帥が、三々五々出撃してしまえば、取り返しのつかないことになる。 「速まるな・・・速まるなよ」 だが、李の願いもむなしく、彼が正門前についた時には、既にいくつもの部隊が「倭の連中を追い返せ」と、叫び声を上げながら出撃し、更に他の門からも出撃している有様であった。 全ての終りに地面に座り込む李の耳には、日本軍の間断なき砲撃と射撃音。 それに清国の兵達の断末魔の叫び声がいつ終わるともなく続いたのであった。 491: yukikaze :2017/02/19(日) 19 47 41 更新終了。今回は英雄の対照的な状況を描いてみました。 山縣及び野津の独断ですが、これは日清戦争でもやらかした前科から。 相手が小出しに波状攻撃を仕掛けたのと、こちら側が機関銃を大量に用意し、敵の砲撃にもカウンターで潰せたことから、今回は勝利に持ち込めましたが、本来第二軍と共同して北京攻囲する計画を壊していますので山縣と野津は本気で西郷から絞られることになります。 実際、西郷は沼間に対して深々と詫びを入れ、山縣や野津も自分達のしでかした事の拙さを骨身に浸みることになり、少なくとも戦術面はともかく、戦略面での独断専行は日本陸軍では完全に御法度になります。 なお、北京の部隊ですが、何だかんだ言って失われたのは数千レベルであり、総兵力は天津から引き抜いた部隊も入れれば、8万近くは無傷の軍がいます。 まあ、山海関からの防衛ライン碌に作られずに、急行してきた第二軍併せて、10万人以上の日本軍に、首都を取り囲まれ、布陣直後に攻めて散々に叩かれたという事実を見て継戦意欲があるかと言えば困難ですが。 次回はいよいよ講和問題に。 しかし・・・ひゅうが氏のように派手な会戦書きたくても、どうにも政治談議に 終ってしまうなあ。 誤字修正